【凱旋門賞1週前追い】オルフェ “楽しそう”4頭併せで3馬身先着!

[ 2013年9月26日 06:00 ]

 凱旋門賞(10月6日、フランス・ロンシャン)制覇を目指すオルフェーヴル(牡5=池江)とキズナ(牡3=佐々木)が25日(日本時間同日午後)、仏シャンティイ・エーグル調教場で1週前追い切りを行った。オルフェーヴルはクリストフ・スミヨン(32)を背に、4頭併せで3馬身の先着。本番に向けて、隙なく仕上がっていることをうかがわせた。

 気温が上がり始めた午前9時半過ぎ。エーグル地区の芝・周回コースに、オルフェーヴルがスミヨンを背に現れた。帯同馬ブラーニーストーン(セン6=池江)が先導し、地元馬2頭と計4頭での併せ馬。オルフェは最後方から追いかけた。ジワリと差を詰め、最後の直線では外から2頭目、狭い間隔をスパッと割った。

 「3馬身くらい突き抜けた」と池江師。「最後はスミヨンの判断で間を割って抜け出した。彼は、オルフェーヴルが自信を持って、楽しみながら走っていると言っていた。僕の目にもそう見えた」。5F70秒程度。ぴたりと折り合い、文句のつけようがない動き。「1週前追いであることと、前走(フォワ賞1着)から、まだ日がたっていないことから速い時計は不要」と指揮官は考えていたが、馬はその狙いに沿いながら、陣営が心から満足する走りを披露した。オルフェにとって楽なメニューだったとはいえ、「終わった後の息が全く乱れていなかった。併せた他の馬たちと違って平然としていた」(同師)点も素晴らしい。能力の高さをあらためて誇示した。

 昨年の凱旋門賞では最後の直線、大きく内へササった。直線コースでしか調教をしていなかったことが反省材料として残った。今年、周回コースで追い切ったのは、これが2度目。「口向きも問題なく、最後まで真っすぐ走っていた」。指揮官は納得した口調で語った。「それでもまだ完成はしていない。次、2戦連続で、フォワ賞のような競馬ができれば、初めて完成したと言えるかもしれない」

 オルフェが完成した走りを見せた時。それはすなわち、日本競馬の悲願が達成される時だ。1週前追いを見る限り、ロンシャンで完成形を見る可能性は高いと言える。

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2013年9月26日のニュース