【天皇賞・春】断然主役ゴールドシップが進化!ド迫力6F75秒8

[ 2013年4月25日 06:00 ]

天皇賞の最終追い切りで豪快な動きを見せたゴールドシップ

 このタイトルは譲れない。「第147回天皇賞・春」(28日、京都)の追い切りが24日、栗東、美浦トレセンで行われた。1番人気必至のG1・3勝馬ゴールドシップは、須貝尚介師(46)が各コースのコンディションを見極めた上で、芝で追われ、ド迫力の脚さばきを披露。G1・4勝目へグッと前進した。同レースは、25日、出走馬と枠順が確定する。

【天皇賞・春】

 ゴールドシップが最終追い切りに選択したコースは芝だった。深夜から降り続いた雨の影響で、予定していたCWコースは水がたまるほどの状態。調教開始前に須貝師が自ら馬場を歩き、コース変更を決めた。「クッションを確かめ、一番いいところを選んだ」。指揮官は説明した。

 芝での調教は皐月賞の1週前追い以来、約1年ぶり。オープン馬シュプリームギフト(5歳)を1馬身追走し、3コーナーで早くも外から馬体を併せた。勢いが違う。そのまま楽に併走、動いたのはラスト300メートル。北村助手が左ステッキを入れると、グッと前へ。さらに右ステッキ2発。グングン加速して2馬身突き放し、1200メートル75秒8の快時計。G1・3勝馬の貫禄を見せつけた。

 須貝師は「長めに時計を出して息をつくりたかった。リラックスして走れていた」と状態に太鼓判。京都芝3200メートルの長丁場に対応できるよう、長めから負荷を掛けスタミナ面を強化した。

 仕上がり具合を聞かれた師は「3本の指に入る」と表現。残りの2本は、もちろん昨秋に快勝した菊花賞と有馬記念だ。「イメージ通りに仕上げられた」。自信を口にした。

 この中間、完全にイメージチェンジを果たした。1週前には坂路で800メートル52秒2の好時計。攻め駆けしないタイプが、併せ馬で2馬身先着。その乗り味の変化を北村助手が証言する。「2週間前に馬場(CWコース)で追い切ってから、跳びが変わった。時計の感覚がつかみにくい。200メートルで0秒5くらい速くなったんじゃないか」

 ストライドが大きくなり、走りが進化した。ロングスパートでまくり切る競馬のスタイルが定着したが、指揮官は新たなゴールドシップの走りを期待する。「形にとらわれないゴールドシップを見てみたい。どこからでも動けるし、どんなレースでもできる」

 4角手前で先頭に立ち、押し切った06年ディープインパクトのように、早めに動くシーンもありそうだ。師は「勝ちたいんだ、天皇賞。重みがあるG1だから。G1の中でも獲りたい一戦、そのつもりでやってきた」。古馬となって迎える最初のG1。平成の芦毛伝説が幕を開ける。

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2013年4月25日のニュース