【桜花賞】レッドオーヴァル 直線一気の99年プリモ再現十分

[ 2013年4月3日 06:00 ]

調教へ向かうレッドオーヴァル

 今年の桜花賞とよく似た年から、優勝候補をピックアップ。浮かび上がったのはレッドオーヴァルだ。

 桜花賞の3つのトライアルのうち、本番と最も関連が深いのは同舞台で行われるチューリップ賞。今年はクロフネサプライズが3馬身半差で逃げ切ったが、このレースが逃げ切りで決まると、本番はどんな結果になるのか?同じ状況だった99年を振り返ってみよう。

 この年のチューリップ賞はエイシンルーデンスが逃げ切りV。今年と同様、2着ゴッドインチーフに1馬身3/4という決定的な差をつけた。それも、レース前の段階で3勝を挙げており、2番人気と高い支持を集めての押し切り。手綱を取った野元が「本番と同じ舞台で勝ててうれしい。桜花賞でも先頭でゴールしたい」と大一番に確かな手応えを持てる完勝劇だった。

 しかし、本番は甘くはなかった。エイシンルーデンスは好発から楽に先手を奪ったものの、前半3Fはチューリップ賞より0秒8速い35秒1。しかも、外からトゥザヴィクトリー(3着)にピタリとマークされ、4コーナーで早くも抜き去られるという苦しい形になり、9着に完敗した。

 優勝したのは新馬→ファンタジーSとデビュー2連勝後、チューリップ賞では中団から伸び切れずに4着に終わっていたプリモディーネ。速い流れを味方につけ、後方から直線で大外一気に突き抜けた。「真っ先に父(洋一氏)に報告する。きょうの彼女は最高の走りだった」と語った鞍上の福永にとって、これがうれしいG1初制覇だった。

 さて、今年のメンバーでプリモディーネと似たタイプは?ずばり、未勝利→紅梅Sを圧倒的な強さで連勝し、チューリップ賞は7着だったレッドオーヴァルが最もイメージ的に近い。

 その前走は前残りの流れを出遅れて後方追走という最悪の展開だったが、上がり3Fは最速の34秒4。末脚の破壊力は優にプリモディーネ級だ。発馬を決め、人気を背負って先行するクロフネサプライズへのマークが厳しくなるようなら、99年の再現は十分にある。

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