【立川ダービー】武田 通算300勝決めて決勝進出だ!

[ 2013年3月23日 06:00 ]

決して万全ではないが、地力で準決勝へ上がってきた武田

 立川競輪場で開催中のG1「第66回日本選手権競輪」(優勝賞金6000万円)は23日、5日目を迎え準決勝が争われる。9Rは12年の賞金王・村上義弘が先行力抜群の脇本雄太の番手戦で決勝一番乗りを狙う。続く10Rは22日のゴールデンレーサー賞も快勝した快速・深谷知広、11Rは総合力でリードする12年のMVP・武田豊樹を中心に、24日の決勝戦進出を懸けて激戦が繰り広げられる。

 第62代ダービー王が二次予選で敗退するわけにはいかない。武田は手負いの後閑を連れて打鐘4コーナーから思い切ってカマシ先行に出た。後閑は踏みだしで離れ不利な単騎逃げの格好となったが、踏ん張って2着。「別線の自力型は僕を前に出させない走りをしてくる。主導権が取りづらいレースだったが、その中で先行することができた。脚の状態はいいと思う」と心地よい汗を流しながらレースを振り返った。

 昨年はG1・2勝(高松宮記念杯、競輪祭)、G2・2勝(東西王座戦、サマーナイトフェスティバル)、記念6勝(久留米、高知、西武園、福井、松戸、取手)と年間を通して大車輪の活躍。12年MVPにも輝いたが、その代償は座骨神経痛となって表れた。「年明けからつらかった。前場所は欠場したけど痛みが和らぐことはなかった」と本音を吐露する。万全の状態とは言えないが「一生懸命走って決勝を目指したい」という勝利への飽くなき執念は衰えることがない。肉体的ダメージは培ってきた精神力でカバーするまでだ。

 立川はデビュー戦(03年7月)の決勝で落車するなど相性がいいバンクとは言えないが、逆境の中で結果を残すのが真のスーパースター。「準決勝は二次予選よりも(状態が)良くなると思う。準決も自力で頑張るだけです」。G1は昨年オールスターから3開催連続で優出中と勝ち上がるためのすべは心得ている。通算300勝をここで決め、ダービー2勝目へ王手をかける。

 ◆武田 豊樹(たけだ・とよき)1974年(昭49)1月9日、北海道斜里町生まれの39歳。釧路緑ケ岡高卒。03年7月プロデビュー。主な優勝は第62回日本選手権(09年)、第52回オールスター(09年)、第63回高松宮記念杯(12年)、第54回競輪祭(12年)。ソルトレークシティー五輪(02年)スピードスケート500メートル8位。1メートル77、90キロ。血液型O。

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2013年3月23日のニュース