【小倉・競輪祭】武田、圧倒V 今年2度目のG1勝利

[ 2012年12月3日 06:00 ]

小倉競輪祭決勝戦を制した武田豊樹(5)

 武田が今年2度目のG1V。小倉競輪のG1「第54回競輪祭」の決勝は武田豊樹(38=茨城・88期)がまくって優勝。賞金2590万円を獲得した。武田の競輪祭優勝は初めて、G1優勝は6月・高松宮記念杯以来4回目。2着は長塚智広で茨城勢のワンツー決着。また30日に京王閣競輪場で行われる「グランプリ2012」の出場選手9人が決まった。

 圧倒的な強さで武田が競輪祭を制した。「ライン4車の先頭だし(藤木に)立ち向かう勇気を持って走った」。残り2周半からレースをつくり、最終周2コーナーから「きれいなまくりではなかったけど自分の持ち味であるモガきで」ゴール線を先頭で駆け抜けた。

 今シリーズは「オーバーワークで入ったので体がきつかった…」と状態は決して万全でなかった。初日特選、二次予選を終えても感触は一息だった。それでも「自分はしっかりトレーニングしている」という豊富な練習量への自信と、大舞台の経験値で準決を打鐘先行で突破。「昨年の2着(タイヤ差)を思い出して力いっぱい踏んだ」という強い気持ちで決勝でも結果を出した。

 今年2回目のG1優勝に「(優勝を)狙っていたので本当にうれしい」と笑顔があふれる。今年はG2優勝2回、G3優勝6回。この数字が今の充実ぶりを証明している。「優勝が増えれば増えるほどプレッシャーがかかる。相手と戦うというより自分との戦いもある」

 30日には4年連続5回目のグランプリの舞台に立つ。「競輪祭を勝つことに集中してきたので、まだグランプリのことは考えていない。今は少し休みたい」。取手記念、競輪祭と人気の中で走り、自分の力を出し切った武田ならではの言葉だ。「体を休めた後に次の目標に向かう」。グランプリ初Vを飾り“武田の年”を締めくくる。

 ◆武田 豊樹(たけだ・とよき)1974年(昭49)1月9日、北海道斜里町生まれの38歳。私立釧路緑ケ岡高卒。03年7月プロデビュー。通算成績は745戦291勝。通算取得賞金は8億6705万円。G1優勝は第62回日本選手権(09年)、第52回オールスター(09年)、第63回高松宮記念杯(12年)、第54回競輪祭(同)。ソルトレークシティー五輪(02年)スピードスケート500メートル8位。1メートル77、90キロ。血液型O。

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