【桜花賞】スザンナ&高橋忠厩舎 絆で挑む初舞台

[ 2012年4月4日 06:00 ]

<桜花賞>調教後のシャワーを終えて頭をふいてもらうメイショウスザンナ

 【G1ドキュメント=3日】火曜朝はあいにくの雨。岡崎はズブ濡れになりながら、トレセン北西端の高橋義忠厩舎へ向かった。目当ては桜花賞出走のメイショウスザンナだ。

 「私の取材ですか?ちょっと待ってくださいね」

 スタッフと一緒に馬装具を洗濯している最中だったが、高橋忠師が笑顔で対応してくれた。全員が青を基調にしたスタッフジャンパーを着用。チームワークの良さが伝わってくる。

 「順調ですよ。前走後に1週間ほど休ませたので、体重は維持しています。体調も変わりありません」

 1月の菜の花賞から中3週、中3週、中2週とコンスタントに使われてきた。常識的には疲れが気になるところだが、むしろ想像以上に成長を見せていると言う。

 「セントポーリア賞を勝った後、馬に芯が入って良くなってきたんです。2歳時は馬がクニャクニャで、良くなるのは3歳秋以降と思っていたのですが…」

 思い入れの強い馬でもある。高橋忠師の父は、メイショウサムソンやメイショウホムラ&バトラー親子を手掛けた名伯楽・高橋成忠元調教師。スザンナはホムラのめいにあたる。

 「昨年のブリーズアップセールで会長(松本好隆オーナーの父・松本好雄氏)が開業祝いも兼ねて買ってくださったんです。血統的にも繁殖に残しておきたい馬だと言ってね」

 厩舎はG1初挑戦。その意気込みやいかに。

 「相手が強くなるし楽な競馬は出来ないはず。それでも、楽しみを持って出走できる。ずっとお世話になっているオーナーの馬で大きいレースに使えるのは、縁を感じますね」

 当日は父・成忠氏も競馬場に駆け付ける。馬に携わる人の絆の強さなら大舞台でも決して負けていない。

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2012年4月4日のニュース