【チューリップ賞】新星ハナズゴール大外一気！

＜チューリップ賞＞快勝したハナズゴールの首筋にキスをするデムーロ

　阪神土曜１１Ｒ・チューリップ賞は、４番人気ハナズゴール（加藤和）が大外一気に突き抜けた。２着エピセアローム、３着ジョワドヴィーヴルまでが桜花賞（４月８日、阪神）の出走権を得た。

　レース後、場内は異様な雰囲気に包まれた。２歳女王ジョワドヴィーヴルが内で伸びあぐねる中、大外から突き抜けたのがハナズゴールだ。殊勲のＣデムーロが左手でガッツポーズを決め、興奮気味に検量室に戻ってきた。「最後は本当にいい脚だった」。

　大外からうなるような脚色でグングン伸びて、内のエピセアロームに抵抗する間すら与えなかった。今後に向けても「もっと良くなる」と太鼓判を押した。

　重賞初制覇の加藤和師は「正直（桜花賞の）出走権を得る３着を獲れればいいと思っていた」と驚く。前走後は栗東への移動のため馬体重が減りこの中間は「体を戻しながら」として、マイナス１２キロの馬体重が示すように満足いく調教ができなかった。それでいてこの強さ。「高望みしてしまいそう」とトレーナーが目を細める。今後は桜花賞に向け栗東滞在で調整。牝馬戦線の勢力図をひっくり返した関東の新星が桜舞台を盛り上げる。

　◆ハナズゴール　父オレハマッテルゼ　母シャンハイジェル（母の父シャンハイ）　牝３歳　美浦・加藤和厩舎所属　馬主・Ｍ・タバート氏　生産者・北海道浦河町不二牧場　戦績５戦３勝　総獲得賞金４８５３万２０００円。