【有馬記念1週前追い】オルフェ「3冠+1」へ着々

[ 2011年12月16日 06:00 ]

<有馬記念>坂路で池添を背にエアラフォン(左)に軽く先着したオルフェーヴル

 11年の中央競馬を締めくくる「第56回有馬記念」(25日、中山)の1週前追い切りが15日、美浦、栗東両トレセンで行われた。94年ナリタブライアン以来となる3冠馬のその年の有馬記念制覇を目指すオルフェーヴルは、古馬のオープン馬相手に坂路の併せ馬できっちり1馬身先着、万全の調整過程をアピールした。

 朝イチのきれいにならされたウッドチップを蹴り上げ、オルフェーヴルが坂路で弾んだ。1週前追い切りは池添がまたがってエアラフォン(4歳オープン)との併せ馬。2馬身半先行した僚馬との差を徐々に縮めていくと4F51秒7~1F12秒2、最後はグイッと抜け出して1馬身先着だ。この好時計を刻んでも手応えは余力たっぷり。池添がストレートに感触を伝える。

 「神戸新聞杯や菊花賞の1週前と比べても今回の方がいい。きょう乗るのを楽しみにしていたんだけど申し分ないね」

 歴史を刻んだ菊花賞から約2カ月。前走後はいったんリフレッシュ放牧へ。この短期間にさらなる進化を遂げた。現時点で馬体重は470キロ。前走時が466キロで数字はそう変わっていなくても、幅が出てボリュームアップした肉体がさらなる成長を物語っている。5月の遅生まれとあって、今が伸び盛りだ。

 「体つきが良くなっている。厚みというか迫力が出て、さらに良くなった感じ。まだまだ成長しているし、今までに経験したことのないレベルまで来ている」。久しぶりに感触を確かめたパートナーに、池添は賛辞を続けた。

 世代の頂点に立って次の目標は古馬相手のグランプリ制圧。ここまでの調整過程には一点の曇りもない。池江師も「動きは良かった。今朝は思っていた以上に時計が出ましたね。若干もたれていたけど神戸新聞杯や菊花賞のときよりマシ。古馬の層は厚いけど自分の競馬をするだけ」と期待を口にする。

 3歳から9歳まで各世代の実績馬がズラリと出そろう暮れの大一番。3冠馬がクリスマス決戦にピッタリ照準を合わせている。

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2011年12月16日のニュース