【神戸新聞杯】オルフェ3冠王手!強烈32秒8好位差し

[ 2011年9月26日 06:00 ]

<神戸新聞杯>3冠へ一直線のオルフェーヴル

 3冠へ死角なし。阪神の神戸新聞杯は単勝1・7倍の圧倒的1番人気に推された2冠馬オルフェーヴルが好位から抜け出して大楽勝。課題の折り合い面に大幅な進境を見せ、本番へ向けて満点スタートを決めた。2着ウインバリアシオン、3着フレールジャックまでの3頭が菊花賞の優先出走権を獲得した。

 菊花賞を、そして3冠制覇をはっきりと視界に捉えた。秋初戦を迎えたオルフェーヴルはテン良し、中良し、しまい良しのレース運びを披露。2着ウインバリアシオンに2馬身半差の完勝だ。先週のローズSに続いて2週連続の重賞制覇となった池添は、実に満足げな表情で振り返った。

 「ペースがだいぶ遅かったけど、多少(ハミを)かんだぐらいで我慢して走ってくれた。直線で内に入るなど粗削りだけど反応は凄かったね」

 トライアルとしては満点の走り。春は後方一気の競馬が続いたが、この日は好位5番手を追走。しかも前半1マイル通過が1分42秒8のスローとなっても、前に馬を置き行きたがるそぶりは見せなかった。しっかり脚がたまった分、最後は強烈だ。一瞬で抜け出し後続を置き去りに。最後は流しながら32秒8。昨年のローズキングダム(33秒3)を上回るこのレース最速の上がりタイムを叩き出した。

 「史上7頭目の3冠達成の瞬間を見てほしいし、ぜひ競馬場に足を運んでもらいたいですね」と池添は大一番に向けて自信を隠そうともしない。池江師も満足げだ。「好位で折り合って(母の父の菊花賞馬)メジロマックイーンのような競馬をしてくれたね。(プラス16キロで)少し太いのかなと思ったけど本番であと6キロは絞れると思う」と十分な手応えを明かす。「上がって来てもすぐに息が入ってケロッとしていたよ」と指揮官は距離も大丈夫と言いたげだ。もはや不安材料は見当たらない。

 「ギリギリまで追い詰めて仕上げていく。さらに切れ味が増すように刀を磨いて鞘(さや)に入れて(池添)謙一に渡すだけだね」

 フランス語で金細工師が馬名の由来。本番は28日後の10月23日、舞台は京都競馬場。ピカピカに磨き上げられた2冠馬の姿が見られるに違いない。

 ◆オルフェーヴル 父ステイゴールド 母オリエンタルアート(母の父メジロマックイーン) 牡3歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道白老町白老ファーム 戦績9戦5勝 総獲得賞金4億6614万7000円。

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