【フィリーズR】フレンチカクタス備えは万全

[ 2011年3月15日 06:00 ]

桜権利を狙うフレンチカクタス

 14日、栗東トレーニングセンターは静かな全休日を迎えていた。関東馬の出張馬房では、13日に予定されていた桜花賞トライアル・フィリーズレビューに出走するはずだったフレンチカクタスが、開催中止となった後も岩藤助手と共に引き続き滞在している。

 「千葉県の親は無事だったんですが…」。東日本大震災の未曾有の被害に関係者も一様に表情を曇らせる。岩藤助手も例外ではない。「大変な事態のようですから」と被災地を思いやった。

 19日以降の競馬開催は、今後の状況を踏まえてあらためて判断されるが「現場としては、とにかくやれることをやっていくしかないですね」と自らの職分に集中する。フレンチカクタスは日曜朝に坂路で4F57秒5の調教メニューを消化した。「しっかり乗れましたし、この馬はピリピリしたところがありません。馬格もあるし、調教しやすいタイプ。レース中止で出走が延びても問題ないです」

 この日も馬房で落ち着いた姿を見せていた。レース出走直前の態勢から肩透かしとなったが、3歳牝馬ながらこの状況でもテンションが上がっていない。「美浦にいる時はレース前にウッドコースで追って競馬モードに入るんですけど、栗東では坂路の調整なので、それが功を奏しているのかも」と分析している。

 フィリーズレビューは、現時点で21日に日程変更された。「いつになるとしても馬の体調を整えていくだけです」。それは、競馬に関わる人の気持ちを代弁する言葉だった。

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2011年3月15日のニュース