【AJC杯】内田「僕がしっかり乗れば大丈夫」

[ 2011年1月21日 06:00 ]

トーセンジョーダンで今年の重賞初Vに挑む内田博幸騎手

 内田博幸騎手(40)がAJC杯制覇に燃えている。昨年の今頃は大量落馬に巻き込まれ、骨折によるリタイア中。当時の無念を取り返すためにも有馬記念5着馬トーセンジョーダンでVを獲りにいく。勝てば昨年5月30日のダービー(エイシンフラッシュ)以来の重賞制覇。表彰台で内田の笑顔を久しぶりに見ることができるか。

 6日間の開催を終え、8勝で早くも全国首位に立った内田。しかし気持ちは冷静だ。「まだ始まったばかり。僕を含め騎手全員がケガなく、その上でいい争いができればベスト」と語る。昨年もロケットスタートを決めたが、1月11日の中山で大量落馬に巻き込まれて左尺骨近位骨幹部骨折を負い、約40日間の戦線離脱を余儀なくされた。無事に乗れることが大事との思いは強い。それだけに昨年、参戦できなかったAJC杯は勝ちたい一戦だ。

 パートナーは有馬記念5着のトーセンジョーダン。昨年10月のアイルランドTでコンビを組み、のちの有馬3着馬トゥザグローリーを一蹴した。自在に立ち回れてゴーサインに俊敏に反応する、内田好みの馬だ。「アイルランドTは非常にいい勝ち方だった。有馬記念でもいい競馬をしていたし力はここでは上。調子も良さそうだからね。僕がしっかり乗れば大丈夫」。58キロを背負うG2舞台でも信頼は揺るがない。

 内田の気持ちに張りが出ている理由がもう1つある。2月17、18日にUAEドバイで行われる「2011メイダンマスターズ」への参戦が決まったのだ。「こういう騎手招待レースは燃える。スイッチが入るよ」とワクワクした気持ちを隠さない。昨年は仏エルメスC、09年は英シャーガーCに参加。英ではムチの使用法で制裁を受けたが、それでも刺激の方が大きかった。「なかなかできない経験だから、どんどん海外に出ていきたい。世界には日本と違う競馬がある。臨機応変に対応できる騎手になりたい」と目を輝かせて語った。

 「どの騎手もケガなく、その上での3年連続JRA賞最多勝利騎手獲得」が今年の目標。勝ってダービー以来のお立ち台へ。内田が燃える。

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2011年1月21日のニュース