【マイルCS】ムーア2週連続へ!キンシャサ導く

[ 2010年11月16日 06:00 ]

エリザベス女王杯を制したムーア。マイルCSでも期待が高まる

 今週は秋のベストマイラーを決定する「第27回マイルCS」が京都競馬場で行われる。スノーフェアリーでエリザベス女王杯を勝ったムーアが2週連続G1勝ちを狙ってコンビを組むのがキンシャサノキセキ。マイル戦は2年10カ月ぶりとなるが、陣営も万全の対策を敷いての参戦。ノってる騎手を迎えて大仕事を成し遂げるムードが高まっている。また「データ大分析」は唯一の外国馬サプレザを本命視した。

 関東が誇るスピードスター。高松宮記念に続く2つ目のG1タイトルを狙って、キンシャサノキセキが秋のマイル王決定戦に挑む。秋初戦となるはずだったセントウルSをせん痛(腹痛)で取り消し、前走のスプリンターズSはぶっつけ本番。香港馬ウルトラファンタジーの逃げ切りを許し、2位入線ダッシャーゴーゴーの降着で繰り上がりで2着という、決して満足のいく結果ではなかった。だが、それでも連対を確保し、短距離王の面目は保った。
 前走後はここを目標に、順調に乗り込みを消化している。11日に行われた1週前追いでは、圧巻の動きを披露。ポリトラック単走でいっぱいに手綱をしごかれ5F62秒5の好タイム。ラスト1Fも11秒7と極上の切れ味は健在だ。橋本助手は「さすがという動き。終わってからもケロッとしていた。今回の方が強い負荷をかけられている」と話す。復調途上だった前走に比べれば、調整過程も仕上がりも雲泥の差だ。
 1400メートル以下のスプリント路線に転向してから素質が開花。マイル戦出走は08年京都金杯以来、2年10カ月ぶりとなるが、対策は講じている。「久々のマイルは、やはり折り合いがポイント。馬にフラストレーションを残さないように、調教で発散させるようにしている」と橋本助手。いっぱいに追った1週前追いは、馬のやる気を促すだけでなく、ストレス発散の意味合いも含んでいる。
 今週の最終追いには、新コンビを組むムーアが騎乗予定。「感触と折り合いを確かめてもらう」と、最終バトンを渡す準備は整っている。エリザベス女王杯をスノーフェアリーで完勝し、10月の凱旋門賞ではワークフォースでナカヤマフェスタを退けた英国の巧腕が、どんなエスコートを見せるのか。傑出馬不在のマイル戦線。重賞5勝の実績は、大きなアドバンテージとなるに違いない。

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2010年11月16日のニュース