ウオッカ年度代表馬!あの歴史的死闘が決め手

[ 2009年1月7日 06:00 ]

<天皇賞・秋>2センチ差の死闘を繰り広げたウオッカ(手前)とダイワスカ―レット(奥)

 ホース・オブ・ザ・イヤーを決定する08年度JRA賞受賞馬選考委員会(報道機関の代表8人で構成)が6日、東京・港区のJRA六本木事務所で開かれ、年度代表馬には安田記念と天皇賞・秋を制したウオッカ(牝5=角居)が選ばれた。牝馬の受賞は、エアグルーヴ以来11年ぶり2度目。最優秀3歳牡馬はディープスカイ(牡4=昆)が唯一の満票で獲得。授賞式は26日に都内のホテルで行われる。

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 年度代表馬選出の決め手は、やはり天皇賞・秋の2センチ差だった。ウオッカ受賞の知らせを聞いた角居師は「大変光栄に思います。たった2センチでしたが、素晴らしい馬と素晴らしいレースができたことをうれしく思います」と喜んだ。天皇賞・秋は同期のライバル、ダイワスカーレットとの歴史的死闘を制してレコードV。記憶にも記録にも残る1勝が、投票でもものをいった。
 年度代表馬の投票は混戦となることも予想された。有馬記念を圧勝するなど、3戦した08年も連対を外さなかったダイワスカーレット、3歳春“変則2冠”のディープスカイとの争いとみられたが、ウオッカは2位のダイワスカーレット(79票)にダブルスコアをつける180票を獲得。64年ぶりの牝馬ダービーVを成し遂げながら特別賞にとどまった07年の無念を晴らした。
 08年は安田記念を2着に3馬身1/2差で完勝。勝ち星は天皇賞・秋との2勝だったが、ヴィクトリアM2着、ジャパンC3着など春秋のG1戦線で常に上位争いに加わった。谷水雄三オーナーは「天皇賞をはじめ、数々の思い入れがありますが、牝馬としてのこの活躍を大変誇りに思っております」とコメントした。
 牝馬としては97年エアグルーヴ以来の年度代表馬となった女傑は今年も現役を続行する。最初の目標は昨年4着に敗れたドバイデューティーフリー(3月28日、芝1777メートル)だ。現地での前哨戦を使うことも検討しており、すでに2日に坂路を4F58秒1で駆け上がるなど始動している。天皇賞・秋以来のコンビ復活となる武豊も「年度代表馬にふさわしい馬。そういう馬に騎乗できることを光栄に思う」と、さらなる飛躍を宣言。今年の中央競馬もウオッカが主役だ。

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2009年1月7日のニュース