やんちゃ8歳クワイエットV/平安S

[ 2008年1月28日 06:00 ]

追いすがるマコトスパルビエロ(6)、メイショウトウコン(9)らを抑えてクワイエットデイ(左)が勝利

 京都の「第15回平安S」はクワイエットデイが昨年のマーチS以来、重賞2勝目をマーク。来月いっぱいで引退する松元省師に23度目の重賞Vをもたらした。

 最後は息をのむような激しい攻防だった。直線、内のメイショウシャフト、ドンクールをかわしクワイエットデイが一気に先頭へ躍り出る。猛追するメイショウトウコンを首差でしのぎ、重賞2勝目のゴールへ飛び込んだ。角田は「凄く状態が良かったからね。出遅れさえしなければいい位置からしぶといレースができる。欲しかった内枠で理想的な競馬ができた」と振り返った。
 ラチ沿いをロスなく回って早めスパートに持ち込む作戦もイメージ通り。ただ、ゲート内では一瞬、ヒヤッとする場面もあった。馬が暴れ、なだめようとしていた角田がこらえ切れずに馬から下りて、いったんゲートの外へ出るシーンも。「ゲートの中ではいつも暴れてギリギリの状態。気を付けていたけど機嫌が悪かったみたいで、馬の力に負けて出てしまった。でもゲートさえ出ればすんなり折り合える馬だからね」。レース前にいくら暴れようとも、そこは歴戦の古豪。力の入れどころは心得ていた。
 トウカイテイオー、フラワーパーク、スティルインラブなど数々の名馬を手掛けてきた松元省師は2年を残し来月いっぱいでの勇退が決まっている。「先生からは頼んだぞ、好きなように乗ってこいって言われていた。先生がまだ調教師をされている間に勝てて良かった」と角田は小倉出張中の師へうれしい報告ができることを素直に喜んだ。
 佐賀記念(2月11日)が次走の有力候補だったが、さらに松元省師の引退ウイークにフェブラリーS参戦という可能性も出てきた。

 ▼クワイエットデイ 父サンデーサイレンス 母アリーズデライト(母の父アリダー)牡8歳 栗東・松元省厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績39戦9勝 総収得賞金2億6845万3000円 主な勝ち鞍はマーチS、平安S。

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2008年1月28日のニュース