×

【兄弟車】ランクル250と新型レクサスGXはどれくらい違う? エンジンや外観、そして価格をいま一度比較・整理してみる

[ 2024年4月19日 20:00 ]

2023年8月、トヨタは新型ランドクルーザー“250”シリーズを発表した。

このモデルはランドクルーザーの中核モデルに位置づけられており、ランクルの武器である悪路走破性をベースに、日常生活における扱いやすさを付与したライトデューティーモデルだ。

この領域にはこれまでランドクルーザー プラドが展開が、プラドは時代とともに高級路線にシフトした。それを受け今回、このクラスの顧客が求める本来のライトデューティーモデルを取り戻すべく、開発陣はその後継車となる250シリーズのコンセプトを「The Land Cruiser:質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」と定め、開発を進めた。

ランドクルーザー250のフレームおよびパワートレイン

新型ランドクルーザーシリーズの「生活実用」を担う250は、GA-Fプラットフォームを採用するなど優れた悪路走破性を追求するとともに、ランクル初の電動パワステを装備するなど、舗装路、未舗装路を問わない扱いやすさを確保した。

そんなランドクルーザー250の兄弟車として生まれたのが、新型レクサスGXだ。
GXは“プラドのレクサス版”という立ち位置で世界各国で販売されてきた。先代はボディオンフレーム構造の本格SUVとして優れた走破性を確保しながら、高い快適性も実現し人気を博した。

GX550のフレームおよびパワートレイン

日本国外ではすでに展開されている新型GXのコンセプトは「ザ・プレミアム・オフローダー」。ランドクルーザー250と同様に新GA-Fプラットフォームの採用や、静粛性とパワー、燃費性能を高次元でバランスさせたV6ツインターボエンジンの搭載などにより、基本性能を高めている。

ボディサイズはほぼ同じ

兄弟車ということで、ランドクルーザー250とGXのボディサイズはほとんど変わらないが、GXのほうが全長は45mm長く、全高は20mm高い数字となっている。ホイールベースはまったく同じ2850mm。

上がランドクルーザー250、下がGX550

■ランドクルーザー250
全長×全幅×全高:4925mm×1980mm×1925mm
ホイールベース:2850mm

■レクサスGX550 ※“OVERTRAIL+”の諸元に準拠
全長×全幅×全高:4970mm×2000mm×1925mm
ホイールベース:2850mm

上がランドクルーザー250、下がGX550

外観としてはどちらも本格クロカンらしい無骨さを持っているが、やはりランドクルーザー250のほうが野性味があり、GXが優雅な雰囲気だ。

ランドクルーザー250のコックピット
ランドクルーザー250のインテリア(7人乗りモデル)

インテリアを見ると、GXはインパネ中央に14インチタッチディスプレイオーディオが特徴的で、全体的にスッキリとした印象。ランドクルーザー250のほうが物理スイッチが多く配され、また機能ごとに異なる形状とすることで、目視しなくても操作が容易にできるよう配慮されているのがわかる。

GXのコックピット
GXのコックピット

なお、GXはプレミアムカーということもあり、フロントセンターコンソールにはペットボトルが4本入るクールボックスも設定される。

走りを左右する部分は大きく異なる

パワートレインについては両者で大きく異なる。

GXのハイブリッドパワートレイン

ランドクルーザー250では2.8L直列4気筒ディーゼルターボ+8速ATと、2.7L直列4気筒ガソリンターボ+6速ATが展開される。

その一方、GXはよりパワフルな3.5L V型6気筒ツインターボ+10速ATと、2.4L 直列4気筒ターボハイブリッドシステムをラインアップする。ちなみに、レクサスのボディオンフレーム車としてハイブリッド仕様がリリースされるのは初となる。

■ランドクルーザー250 エンジンスペック

●2TR-FE 2.7L直列4気筒ガソリン
最高出力:120kW(163PS)/5200rpm
最大トルク:246Nm/3900rpm

●1GD-FTV 2.8L直列4気筒ディーゼル
最高出力:150kW(204PS)/3000~3400rpm.
最大トルク:500Nm/1600~2800rpm.

2TR-FE 2.7L直列4気筒ガソリン
1GD-FTV 2.8L直列4気筒ディーゼル

■新型レクサスGX エンジンスペック

●V35A-FTS 3.5L V型6気筒ツインターボターボ
最高出力:260kW(353PS)/4800~5200
最大トルク:650Nm/2000~3600rpm

●2.4L直列4気筒ターボ+ハイブリッド
最高出力:ーps(ーkW)/ーrpm
最大トルク:ーNm(ーkgm)/ーrpm

V35A-FTS 3.5L V型6気筒ツインターボターボ

また、駆動方式はもちろん、両車ともにフルタイムAWD。センターデフはともにトルセンLSD付きだ。

サスペンションも両モデルが差別化されるポイントだ。

E-KDSSイメージ
E-KDSSイメージ

ランドクルーザー250がフロントスタビライザーのロックとフリーを切り替えるSDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)を装備。それに対し、GXはランドクルーザー300シリーズでも採用される、前後のスタビライザーを独立して電子制御するE-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)が奢られている。

グレードと価格は?

2024年4月時点で、日本国内においてランドクルーザー250は4つのグレードが展開されている(ZX“First Edition”など特別仕様車を除く)。

■ランドクルーザー250
・GX(ディーゼルエンジン/5人乗り):520万円
・VX(ガソリンエンジン/7人乗り):545万円
・VX(ディーゼルエンジン/7人乗り):630万円
・ZX(ディーゼルエンジン/7人乗り):735万円
※価格はいずれも税込み

一方、GXは2024年4月時点で日本市場向けに価格がわかっているのは、抽選販売の応募受付が始まっているOVERTRAIL+のみ。

■GX550
・OVERTRAIL+(V6ツインターボエンジン/5人乗り):1235万円
※価格は税込み

北米ではすでに7名乗りモデルやLUXURYといったグレードも展開中。より燃費性能に優れたハイブリッドパワートレイン搭載車についての詳細発表も待たれている。


「【兄弟車】ランクル250と新型レクサスGXはどれくらい違う? エンジンや外観、そして価格をいま一度比較・整理してみる」の1枚めの画像

「F1」特集記事

「角田裕毅」特集記事

2024年4月19日のニュース