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メルセデス・ベンツのミドルサイズSUV「GLC」にマイルドハイブリッド仕様のスポーツモデル「AMG GLC 43 4MATIC」が追加!

[ 2024年2月16日 08:00 ]

F1由来のエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーを採用した2.0ℓターボエンジンは421ps/500Nmを発揮

GLC 43には、熟練のマイスターが手作業で丹念に組み上げる2.0ℓ直列4気筒ターボエンジン「M139」を搭載。最高出力421ps、最大トルク500Nmを発生する。この M139にはエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーを採用している。このターボチャージャーは F1由来の技術で、メルセデスAMGペトロナスF1チームがモータースポーツの最高峰である F1において長年採用して実績を上げているシステムを直接のベースとするものだ。

エレクトリック・エグゾースガス・ターボチャージャーの電気モーターは厚さ約4cmで排気側のタービンホイールと吸気側のコンプレッサーホイールの間のターボチャージャーの軸に直接一体化されている。このモーターが電子制御でターボチャージャーの軸を直接駆動し、コンプレッサーホイールを加速。この加速は、コンプレッサーホイールが通常のターボチャージャーと同じく、排気の流れによって駆動されるようになるまで行われる。

これにより、アイドリングスピードからエンジンの全回転域にわたって、レスポンスの速さが大きく改善される。アクセル操作に対するエンジンレスポンスがいっそう自然なものとなるほか、ダイナミックな走りが楽しめるようになる。加えて、ターボチャージャーの電動化は低回転域のトルクを高める効果をもたらし、アジリティや発進加速性能の向上につながる。アクセルペダルから足を離したり、ブレーキをかけたりした場合でも、エレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーは常にブースト圧を維持することができるため、速やかなレスポンスが途切れることなく得られる。このターボチャージャーは車載の48V電気システムを電源とし、最大 17万5000rpmまで動作することで、きわめて高い空気流量を可能とする。

また、GLCに初めて採用されたBSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)は第2世代のもので、48V電気システムの中ではマイルドハイブリッドとしても機能し、短時間だが出力を10kW(14ps)高めるブースト機能のほか、セーリングモードや回生ブレーキにより効率を最大限に高める。同時に48Vテクノロジーは、 ECOスタートストップ機能やセーリングモードの間の切り替えがほぼ感じられないほど滑らかに行われることから、快適性の改善にも役立つ。

GLC 43には、後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」が標準装備されている。車速約100km/h以下では、リアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大約 2.5度傾ける。これにより日常の走行シーンや、駐車する際には回転半径が小さくなるため、クルマが扱いやすくなる。一方、約100km/hを超えると、リアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大約 0.7度操舵することで、走行安定性を大きく高める。従来のメルセデスの美点である小回り性能を犠牲にしないだけでなく、中高速域での安定性や、優れたハンドリングも並立させている。

エクステリアでは、ハイグロスクロームの縦ルーバーを備えた AMG専用フロントグリルを採用。メルセデスAMGのパフォーマンスモデルであることを明確に主張し、アグレッシブな表情となっている。また、 GLC 43専用デザインのフロントエプロンは左右に「コ」の字を描く大型のフリックを装備。フリックをハイグロスブラックで引き締めることで、迫力あるフロントマスクに仕立てられている。

パワードームを備えるスポーティなボンネットは、 GLC 43の前へ前へと進もうとする衝動を強調している。「センシュアル・ピュリティ(官能的純粋)」というデザインの基本思想に基づき、ラインやエッジを大幅に削減し、曲線を描く彫刻的な面により、特殊な陰影を生み出している。これによりプロポーションが強調されるとともに、逞しいホイールアーチにアクセントが与えられている。ホイールアーチは先代モデルのブラックからボディ同色になり都会的なルックスを実現した。

サイドは、フロントフェンダーに「TURBO ELECTRIFIED」サイドエンブレムが入り、電動化されたターボチャージャーを搭載した先進のパワートレインを備えていることが強調。リアビューは、力強く張り出したフェンダーと水平基調のバンパー、ツーピース構造で内部に立体感があるスリムなコンビネーションランプにより、リアエンドをよりワイドでシャープな印象に。リアバンパーにもディフューザー風のエプロンを採用するとともに、左右2本ずつのエグゾーストパイプがスポーティなテールリアエンドを形成している。

※写真は欧州仕様。日本仕様は右ハンドル

インテリアは、ドライバーを重視することでスポーツ感を強調すべく、ダッシュボードと縦型の11.9インチメディアディスプレイを 6度、ドライバー側に傾けたデザインを採用。運転席に備わる12.3インチの大型コックピットディスプレイは自立型で、ダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える。コックピットディスプレイとメディアディスプレイは 5つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック、 Supersport、Offroad)と 3つのモード(ナビゲーション、アシスト、サービス)の中から選択することでカスタマイズすることが可能だ。

ダッシュボードは上下ふたつのパートに分かれている。上部は翼のような形状に、航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットが配置されており、スポーティさを演出。下部には大きなインテリアトリムが広がり、標準仕様でもオプション選択時でもリアルウッドインテリアトリムを採用し、質感の高い室内空間が創出されている。このインテリアトリムはセンターコンソールからダッシュボードへと途切れなく続いている。

メルセデス・ベンツ公式サイト「メルセデスAMG GLC」

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2024年2月16日のニュース