エアバッグ破裂、死亡例も…インスパイアなどリコール

[ 2009年7月29日 18:05 ]

 ホンダの米国法人は29日、米国内でエアバッグが破裂しドライバーが死亡する事故があったとして、同じエアバッグを装備し日本で販売された乗用車「インスパイア」と「セイバー」の計約1500台(2001年3~10月生産)のリコールを国土交通省に届けた。日本での事故報告はない。

 国交省によると、運転席のハンドルに組み込まれたエアバッグが衝突事故などで膨らんだ場合、膨張装置の容器が破損して部品が飛び散り、破裂する恐れがある。
 ホンダによると、米国でこういった事故が07年2月から計7件あり、オクラホマ州で今年5月、部品が首に刺さりドライバーが死亡したほか、フロリダ州では今年4月、あごを骨折する重傷のケースも起きた。気体をクッションに送り込むガス発生剤に不具合があるため、膨張装置を無償で交換するという。
 米国では08年11月と今年6月にリコールを届けており、国交省は国内の手続きを速やかに実施すべきだったと口頭で指導。ホンダは「日本法人は今日の届けまで、死亡事故情報について知らされていなかった」としており、国交省は「日本と米国法人の間で情報共有に問題があった」と指摘している。
 同じエアバッグを装備したホンダ車は、北米を中心に30万台以上販売されている。(共同)

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2009年7月29日のニュース