重岡銀次朗 急きょ相手変更にも「影響は何もない」 兄・優大の心配よそに猛練習で運を味方に
プロボクシング IBF世界ミニマム級タイトルマッチ ( 2024年3月31日 王者・重岡銀次朗《12回戦》同級6位ジェイク・アンパロ ( 2024年3月31日 名古屋国際会議場 )
ダブル世界戦の前日計量と会見が30日、名古屋市内のホテルで行われ、重岡兄弟の弟でIBF世界ミニマム級王者の重岡銀次朗(24=ワタナベ)はリミットを100グラム下回る47・5キロで計量をパスした。フェースオフで約20秒間、代役挑戦者のジェイク・アンパロ(24=フィリピン)とにらみ合った銀次朗は「去年よりさらに強くなったところを見せたい」と2度目の防衛戦へ闘志を燃やした。
急なアクシデントだった。当初、同級9位アルアル・アンダレス(24=フィリピン)と対戦予定だったが、アンダレスが体調不良を訴え26日に欠場を発表した。自身も事実を知ったのは、わずか6日前の25日だった。「正直どうなるかと思った。生きた心地がしなかった」と振り返りながら、世界戦実現を信じて調整と減量を継続。27日に代役がアンパロに決まり思わず声を上げて喜んだという。
気が気ではなかったのは兄・優大(26=ワタナベ)も同じだった。昨年4月には自身も試合直前の対戦相手を経験していただけに「慰めの言葉でもかけようと思った。かわいそうと思ってジム行った」ことを明かしながら、普段通りにサンドバッグ打ちに励む弟の姿があったという。「いやあ、メンタルが強いなと思った」。兄も感嘆しきりの精神力の強さで運を味方に付けた。
元WBOアジア・パシフィック同級王者アンパロへの直前の変更にも「影響は何もない。いろんな選手とスパーリングを積んできたし、アンダレス対策も特にやっていなかった」と銀次朗は平常心を強調。「あくまで自分はKOを狙う。その時その時に対応して自分らしいボクシングをできたらいい」といつも通りの強気な発言で、3戦連続KO決着への強い決意をにじませた。
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