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井上尚弥 大橋会長の「今日の試合に限っては、兄を超えた」に笑顔「会長がそう言っていたということなら」

[ 2024年2月24日 23:16 ]

WBA世界バンタム級タイトルマッチ ( 2024年2月24日    東京・両国国技館 )

<トリプル世界戦 井上拓・アンカハス>9回、アンカハスKO勝ちした井上拓(右)は兄・尚弥とグータッチ(撮影・沢田 明徳)
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 WBA世界バンタム級王者・井上拓真(28=大橋)が同級9位ジェルウィン・アンカハス(32=フィリピン)を9回44秒、KOで下し初防衛に成功。元IBF世界スーパーフライ級王者時代に9度の防衛に成功した難敵を下し、世界戦初のメインイベンターとしての役割を全うした。

 サンスポーの相手が入ってきたところに右を合わせる展開。第2ラウンド、第3ラウンドと拓真がカウンターを当てると、アンカハスは第4ラウンドで距離を詰め、拓真も接近戦での打ち合いに応じた。中盤以降もラウンドごとに距離をとったり、接近戦に出る相手に対し、的確にパンチを当てていった。そして9回だった。井上が右のボディーで、後退させ、2発目のボディーが入ったところでアンカハスは膝をついた。

 拓真の世界戦で初となるKOで初防衛。大橋会長の「今日の試合に限っては、兄を超えた」との言葉にも陣営の喜びが伝わって来た。それを聞いた兄の“モンスター”尚弥も「会長がそう言っていたということなら」と笑顔を見せた。

 勝利の瞬間、拓真と抱き合って喜びを爆発させた尚弥は「感動しましたよ。減量苦から解放されたアンカハスが相手で不安なところはあったので、強気強気で本当に素晴らしい試合だったと思います」と弟の進化を称賛。

 何とか変わった自分を見せたい――。そう語っていた弟をそばで見守ってきた尚弥は「何か変われるきっかけになる内容だった」と頷き「“攻撃は最大の防御”という言葉のように、今日はそういう試合だったなと思います」「自分と比べられるからそう言っているだけだと思う。今日は良い形で試合に出たので、一皮むけてまた変わってくれればと思います」と兄の顔になり、目を細めた。

 5月6日に東京ドームで行われることが濃厚なWBC世界スーパーバンタム級1位ルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦。今回の拓真の勝利で、兄弟同時世界戦実現に大きく前進した。

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