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寺地拳四朗 カニサレスとの壮絶打ち合い制して王座防衛!具志堅に並ぶ世界戦14勝「反省、でもホッと」

[ 2024年1月23日 22:00 ]

<ボクシング WBA・WBCライトフライ世界戦 寺地×カニサレス>5回、カニサレス(左)を攻める寺地(撮影・北條 貴史)
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 WBC&WBA世界ライトフライ級タイトルマッチが23日、エディオンアリーナ大阪で行われ、統一王者の寺地拳四朗(32=BMB)がWBA1位の指名挑戦者でWBC2位のカルロス・カニサレス(30=ベネズエラ)を判定2-0で下し、WBC4度目、WBA3度目の防衛に成功した。

 2回、1分40秒過ぎにカニサレスの右フックに合わせて鮮やかな右カウンターでダウンを奪いダメージを与えたが、3回にはカニサレスのカウンターの右ストレートを浴びて逆にダウンを奪われる。序盤からの激しい打ち合いに観客は大盛り上がりとなった。

 8回終了時点の公開採点では1人がドロー、2人が寺地2ポイントリードだったが、その後もカニサレスの猛攻をしのいで、対日本選手2勝1分けの難敵カニサレスに判定で勝利。世界戦勝利数は具志堅用高と並んで日本歴代3位の14勝に到達した。具志堅の世界王座連続防衛13度は今も日本記録。寺地はかつて目指した記録とは違う形でレジェンドに肩を並べた。

 試合後「カニサレス選手はめちゃめちゃ強くて必死のひと言」と試合を振り返った寺地。「自分の思ってるボクシングはさせてもらえなくて悔しいっすね、反省ですね。でもホッとしてます」と話した。

 今回から新兵器を導入した。体脂肪率を細かく確認するため、体成分分析装置「InBody470」を120万円で購入。年々減量への負担が増す中でもスムーズに調整を進めた。前日計量の際も「声もかすれていないし体調はいい」と自信満々に言い切った。

 21年9月に矢吹正道(緑)にプロ初黒星を喫し、当時保持したWBC王座は連続防衛8度で途切れた。それ以降、強さを証明する方法として寺地は複数団体統一を掲げた。昨年9月にWBC、今回はWBAの指名挑戦者を下し、次戦で3つ目のベルトを狙えそうな状況だ。

 残る2団体はIBFが2月に新王者と前王者が再戦予定。WBOは昨春に寺地との3団体統一戦をマイコプラズマ肺炎のためキャンセルした正規王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)が3月に暫定王者と団体内統一戦を予定。各団体のトップ選手が明確になり、ライトフライ級でも統一戦へ機運が高まる可能性は十分ある。

 今年の展望を問われた寺地は「統一戦ができればやりたいし、無理なら階級を上げても全然いい。とりあえずベルトを増やせればいいかな」と話す。第1目標である統一戦となるか、本人も他団体の状況を見守ることになる。

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