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【井上尚弥と一問一答】4団体統一の後にスーパーバンタムか「まだ先は何年もある。良い選択肢を」

[ 2022年6月7日 23:14 ]

WBA、WBC、IBF世界バンタム級統一戦 井上尚弥対ノニト・ドネアKO勝利した井上尚弥(中央)は弟拓真(左)と父真吾トレーナーと記念撮影
Photo By 代表撮影

 プロボクシングの世界バンタム級3団体王座統一戦は7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBAスーパー&IBF同級王者の井上尚弥(29=大橋)がWBC同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)に2回1分24秒TKO勝ちし、日本人初の3団体統一王者となった。19年11月以来2年7カ月ぶりの再戦で返り討ちにし、WBA王座7度目、IBF王座5度目の防衛にも成功した。

 尚弥と報道陣のやりとりは以下の通り。

 ――試合を終えて感想
 「2年7カ月ぶりのドネアとの再戦でこうして最高の結果を残せたことに凄く満足していて、今日は最高の日になりました」

 ――1回に左フックをもらってからどう立て直した?
 「1ラウンド目は絶対に取らないといけないと思ってたので、左フックをもらった瞬間、それ以上のインパクトを残さないと取れないと思った。残り10秒の合図が鳴った時に少しだけエンジンをかけた。そこでうまく右が当たった」

 ――2ラウンド目はいかないつもりだった?
 「1ラウンド終了間際にダウンを取って、ドネアにどれだけダメージあるか分からなかった。自分の性格上いってしまうので落ち着かせるためにあえて様子見るようにしたけど、いってましたね」

 ――左を軸に組み立てた?
 「左で組み立てようとしたけど、ドネアの足がふらついてダメージきてたので、これはもういこうと決めた」

 ――前回の対戦時と何か変わった?
 「2年7カ月前もこういう試合展開をイメージはしていた。それが2ラウンド目の左フックで全てのプランが崩れた。今日の1ラウンド目の左フックもそれを思い返されるような瞬間だったので、気が抜けなくてピリピリしたような時間だった」

 ――自分にプレッシャーをかけてきた理由は
 「試合に懸ける意気込みとか向上心とかを上げたりとか、こういう発言をしたからにはそこに到達するまでやらなきゃいけないと自分に言い聞かせるためでもある。でもやっぱりドネアは実力ありますし、不安な面もあります。それに打ち勝ってやるからこその今日の結果だなと実感しています。ものすごいプレッシャーはありますね」

 ――1ラウンド目取らなきゃいけないと思った理由は
 「試合を進めていく中で、気持ちに余裕を持って進めたいので」

 ――左フックはどこにもらった?
 「右目ですね。効いたわけではないけど目が覚めたというか、立て直さないといけないなと」

 ――思い描いた展開どおり?
 「こういう展開も予想していたし、前回のような激闘も予想はしていた。いろいろなプランをイメージしながら臨んでいた」

 ――ドネアの出方は予想どおり?
 「想像していた中の一つではあった。戸惑うことはなかったけど、最初の左フックをもらったことによってさらに気を引き締めて戦うことができた」

 ――ドネアの左フックをまねた?
 「左フック当て返してやろうっていう気持ちはあったけど、だからといってというわけではないです」

 ――前回は傷だらけながらも楽しかったと言っていた。今回は?
 「また違った楽しさもあった。ダウン奪った瞬間、夢じゃないかって思うぐらいうまくいきすぎた」

 ――チャンスでたたみかける時の心境は。
 「カウンターに気を付けながら慎重に攻めた。がむしゃらにいくこともなく乱れることもなく、出すパンチ一つ一つ今でも覚えているぐらい冷静に慎重に攻めていけた」

 ――ドネアはどんな存在?
 「ドネアだったからこそ自分はここまで燃えることができた。憧れていたチャンピオンであるからこそこういう試合と感動を生んだのかなと思う。4団体もしくはスーパーバンタム級に上げる過程の中でドネアと戦えたことを凄く誇りに思う」

 ――4団体統一は年内に?
 「一つ上を挑戦したいという気持ちもある。良い選択肢を選んでいきたい。まだ先は何年もあるので、ゆっくりしてから会長と父と相談していきたい」

 ――次の目標は
 「バンタム級の4団体統一。あと一歩リーチかかったところまできたので」。

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2022年6月7日のニュース