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浜田剛史氏 尚弥よ、速くて強い左ジャブを出し続け相手の神経とスタミナを使わせろ

[ 2022年6月7日 05:30 ]

WBA・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦   WBAスーパー&IBF王者・井上尚弥《12回戦》WBC王者ノニト・ドネア ( 2022年6月7日    さいたまスーパーアリーナ )

計量をパスしてポーズをとる井上(中央)=撮影・郡司 修
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 【浜田剛史 かく戦え】ドネアは初戦とは違う戦い方をすると言っているが、戦法が大きく変わるとは考えなくていいのではないか。前回は最高の調子で、ボディーを打たれてダウンするまでは思い通りの展開だった。20代ならともかく、年齢的にも大きく変えられるかは疑問で、無理に変えようとすると、あの調子では戦えないとみる。

 ボディーを打たれない工夫はしてくるだろう。右を多めに出して井上に左のガードをより意識させるかもしれない。一つ言えるのはスタミナ勝負では不利なため、消耗につながる無駄打ちはせずにペース配分して、瞬間的なスピードと爆発力なら井上に負けない一発を狙ってくることだ。

 井上も、前回もらってしまった左フックは最後まで警戒すべきだが、ドネアのペースにつき合う必要はない。ドネアが右をかぶせられないような速くて強い左ジャブを出し続け、神経とスタミナを使わせてスピードを鈍らせればいい。中盤以降になれば、打っては離れる揺さぶりや、4、5発と畳み掛ける連続攻撃でスピードの差が明らかになるはず。攻撃の厚みや、実際に使える戦術では上なのだから、ダウンを取るには10ラウンドもあれば時間としては十分で、10ラウンドまでいく必要はないかもしれない。(元WBC世界スーパーライト級王者)

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2022年6月7日のニュース