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尾川と一問一答「許してもらえるなら、自分はもう一度リングへ」

[ 2018年4月19日 20:54 ]

会見する尾川(右)と帝拳ジムの浜田代表
Photo By スポニチ

 ボクシングの帝拳ジムは19日、尾川堅一(30)がドーピング検査で陽性反応を示した問題で、昨年12月9日に米ネバダ州ラスベガスで行われたIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦が無効試合となり、尾川に6カ月間の出場停止などの処分が課せられたことを発表した。

 尾川のコメントと一問一答は次のとおり。

 「このたびは自分のプロ選手としての自覚が足りず、ボクシングファンの方々やボクシング関係者の皆様に大変なご迷惑をおかけして、申しわけありませんでした。裁定の結果は自分自身重く受け止めて、今後このようなことがないように細心の注意を払っていきたいと思います。すみませんでした」

 ――禁止薬物に陽性反応を示した経緯は?

 「経緯というか、食事も普段通りしていたけど、やはり薬の知識がなかったというのが一番の自分の反省点。前回のWBCの検査で(陽性反応が)出なかったので、普段通り過ごしたら(陽性反応が)出るはずがないと思い込んでいたので、その自分の甘さが今回のようなことになってしまった」

 ――今回が初めての海外遠征だが、これまでドーピング検査を受けたことは?

 「(昨年)7月にWBCの名目でWADAの方が自宅の方に来まして、血液検査と尿検査を受けました」

 ――ドーピング問題が明らかになった後はどのように過ごしていたか?

 「周りの方に迷惑をかけてしまうので、自分でできるトレーニングは行っていたんですが、裁定が出るまでは迷惑が掛かってしまうので、自宅の方で」

 ――(ネバダ州)コミッションとのやりとりでは、どのような主張をしたのか?

 「自分の中では摂ったものは全て提出させてもらっていたので、その中で薬物の反応が出たというのは自分自身でも分からない状態だった。分かる範囲のことは全て伝えて、あとはコミッションに判断を任せた」

 ――禁止薬物がどういう形で体内に摂取されたのか分からないままなのか?(無言でうなずく)

 ――12月4日の検査はどういったものだったのか?

 「朝、自分の宿泊先に検査員が来て、そこで“血液か、おしっこか?”って聞いたら“おしっこ”だと。尿検査でした」

 ――ホテルの部屋に来た?

 「自室に来ました」

 ――その時は一人だった。

 「最初は一人だったんですけど、トレーナー……自分は何もしゃべれないので、エントリーをしてもらうのにトレーナーの方に来てもらって、他のスタッフも、という感じだったと思います」

 ――またリングに上がろうという気持ちは?

 「周りも含めてのことなんですけど、許してもらえるなら、自分はもう一度リングへ。やっぱり、あのアメリカという舞台もそうですけど、忘れない一瞬だったので、やはりもう一度あの舞台に立ちたいという強い気持ちはあります」

 ――これまでの間はジムには来ずに自分で体を動かしていたのか?

 「そうですね。次に向けてというか、自分自身は大丈夫と思っていたので、試合がいつでもできる体をつくっておかないといけないということで、ジムには来てなかったですけどロードワークとかして、体重も含めて家でやってました」

 ――今後、名誉挽回のためにどのようにしていく?

 「リングに戻りたいって気持ちは強く持っている。それは、自分一人の力ではどうすることもできないこと。この帝拳ジムの方針、(摂取食品や薬などの)リスト化だったり、そういうことはできる限り自分が率先してやって、それを踏まえた上で判断してもらうというか、リングに戻してもらうことを一番に考えたい」

 ――キャリアが停滞してしまうことは?

 「認識の甘さがあったというのは事実なので、そこはしっかり反省すべき点。キャリアが停滞したことも、それをプラスに捉えるという言い方はおかしいかもしれないですけど、こうなってしまったことを反省して、今後(同じような失敗を)起こさないことができると思うので、それを踏まえて“考える時間”かなと思っています」

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2018年4月19日のニュース