×

有川 TKO勝ちで王座統一と2度目の防衛に成功「よかった どこもケガなく終われたので」

[ 2017年11月7日 22:23 ]

王座統一を果たした有川(左)と笑顔の川島会長  
Photo By スポニチ

 ボクシングの日本ウエルター級王座統一10回戦は7日、東京・後楽園ホールで行われ、正規王者・有川稔男(32=川島)が暫定王者・坂本大輔(36=角海老宝石)に5回1分42秒TKO勝ちし、王座統一と2度目の防衛に成功した。両者は4月に対戦する予定だったが、有川がスパーリングであごを骨折して中止。6月に行われた暫定王座決定戦を坂本が制し、7カ月遅れでの対決が実現していた。東大を中退した異色ボクサーの有川は19戦15勝(13KO)4敗、坂本は26戦14勝(8KO)9敗3分け。

 14年にも対戦して坂本が1回KO勝ちした2人の再戦は、有川の完勝だった。1回、右を当てていきなりダウンを奪ったが、これはスリップダウンという疑問の残る判定。しかし、その後も強烈な右ストレートを再三ヒットさせ、ヒジを上げてねじ込むように打ち方を変えた左フックでも坂本を追い詰めていった。5回、右で坂本の左まぶたが切り裂くと、傷口から噴き出すように出血。有川は攻撃をやめてレフェリーにストップを促し、ドクターチェック後に試合は止められた。

 リベンジに成功した有川は「よかったです。どこもケガなく終われたので」と話し、5回のストップの場面を「自分の中で一番の出血量だった。中断してドクターチェックしてもらうように仕向けた」と説明した。ケガでブランクの間も坂本戦を目指し練習でパワーアップしてきており、川島郭志会長も「自分の選手だけどミットを持っていて怖かった。相手が死んじゃうんじゃないかと。進化が速いし、今日は凄かった」と称えた。

 次戦は来春のチャンピオンカーニバルで日本ランキング1位の矢田良太(グリーンツダ)と対戦予定。川島会長は「もう一戦やって、ちょっと上を狙っていきたい。世界ランカークラスとやっていければ」と展望を口にした。かつて5度骨折した右拳も問題なく、有川は「最近は拳に自信がある」とニヤリ。鉄骨を拳でコツコツ打つ地道なトレーニングの成果で「鉄骨が軟らかくなったと思う。強く殴れる」と“成長”を誇った。

続きを表示

2017年11月7日のニュース