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世界奪取へ具志堅会長が比嘉に速攻指令「1回から全力で」

[ 2017年5月12日 05:30 ]

WBC世界フライ級タイトルマッチ   王者フアン・エルナンデス≪12回戦≫同級1位・比嘉大吾 ( 2017年5月20日    有明コロシアム )

比嘉(右)に期待を寄せる具志堅会長
Photo By スポニチ

 世界初挑戦するWBC世界フライ級1位の比嘉大吾(21)が11日、都内の所属ジムで公開練習を行った。元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高会長(61)はフットワークのいい王者フアン・エルナンデス(30)に対し、比嘉に1回から“GOサイン”を出すと宣言。同じ沖縄出身でデビューから12連続KO勝ちの愛弟子に、ジム創設23年目で悲願の世界王者誕生を託した。

 ジム同僚との2ラウンドのスパーリングで軽快に動いた比嘉を、具志堅会長は頼もしそうに見つめた。「久しぶりに沖縄らしいボクサーが出てきた。高校時代を宮古島で過ごしたのがよかった。変な遊びもなく、環境がいいから」。爆発的なスピードで相手の懐へ飛び込み、連打で倒すのが必勝パターン。「いい勇気を持っている。沖縄出身の7人の世界王者に共通するものを、比嘉も持っている」と指摘した。

 王者は足を使い、ガードの隙を打つのが巧み。ペースを握られての空回りを避けるためにも、具志堅会長は「1回からフルラウンド、全力で行かせたい。アウトボクシングしようとしてもできないと思う」と全開指令を出した。相手を追い込むステップの種類を増やしてきた比嘉も「1回からガンガン行く。独特のリズムや角度のあるパンチを注意しつつ、自分のパンチを当てられれば。最終的には倒して世界王者になりたい」と応じた。

 1回から全力で行くスタミナには自信がある。プロデビューから野木丈司トレーナーの下、年3回の強化合宿や、階段や坂道をダッシュする「野木トレ」で下半身を強化してきた。今回から自炊を始め、減量もリミットまで3キロと順調だ。競技を始めるきっかけとなった具志堅会長と同じ21歳での戴冠となれば、95年創設のジムから初の世界王者。「沖縄に元気を届け、会長を含めて恩返ししたい」と意気込んだ。

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2017年5月12日のニュース