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井上拓真の世界挑戦決定、年末に 尚弥&八重樫とトリプルマッチ

[ 2016年9月5日 16:01 ]

年末に世界挑戦する井上拓真(右)と兄・尚弥

 ボクシングの大橋ジムの大橋秀行会長は5日、WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(23=大橋)の弟で、前東洋太平洋同級王者の井上拓真(20=同)がWBO世界バンタム級王者マーロン・タパレス(24=フィリピン)へ挑戦することが決まったと明かした。時期は年末で、井上尚の4度目の防衛戦、IBF世界ライトフライ級王者・八重樫東(33=大橋)の2度目の防衛戦と合わせてトリプル世界戦となる見込み。井上拓真が王座を奪取すれば、国内では亀田三兄弟以来の兄弟世界王者が実現する。

 井上拓は4日、地元・座間で行われた世界前哨戦でWBC世界フライ級15位のフローイラン・サルダール(フィリピン)に3―0の判定勝ち。初回に右を食って痛烈なダウンを喫したものの盛り返し、終盤に2度のダウンを奪い返した。井上拓は一夜明けて横浜市内の大橋ジムで会見し、「世界戦をやる前に、いい経験になった。成長を実感できた」とコメント。世界戦決定については「(前哨戦が)いい内容ならあると聞いていた。今からワクワクする。小さい頃からの夢である兄弟世界王者になることを、しっかり成し遂げたい」と話した。また、バンタム級での世界挑戦についても「昨日は53キロ契約(バンタム級リミットは53・5キロ)で過去一番動きが良かった。バンタムが一番いい階級かなと自分でも思う。もっと練習してバンタムの体をつくる」と意欲的だった。

 タパレスは通算31戦29勝(12KO)2敗のサウスポー。昨年12月に大森将平(ウォズ)を破って指名挑戦権を獲得し、今年7月にプンルアン・ソーシンユー(タイ)を11回KOで下して王座を獲得した。井上拓は「けっこうパンチはありそう。でもスタイル的にはかみ合うと思う」と話し、大橋会長は「強いけど拓真なら大丈夫。昨日の試合を経験してさらに成長すると思う。100%世界王者になると確信した」と太鼓判を押した。一方で、兄・井上尚は「うれしい半面、不安な気持ちもある。いきなりバンタム級というのもあるし、(年末は)自分の試合より不安ですね」と複雑な心境を明かした。

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2016年9月5日のニュース