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猪木氏からご利益!!都議選応援で都内“ビンタ巡り”

[ 2013年6月16日 06:00 ]

 7月の参院選比例代表に日本維新の会から立候補する元プロレスラーのアントニオ猪木氏(70)が15日、東京都議選(23日投開票)候補者の応援のため、都内各所で街頭演説を行った。「おばあちゃんの原宿」と呼ばれる巣鴨地蔵通り商店街では、74歳の女性から闘魂注入のビンタを求められるなど大人気。猪木氏ばかりに人だかりが集中するため、陣営が「候補者とも握手を!」と呼び掛ける場面もあった。

 猪木氏が回ったのは、巣鴨地蔵通り商店街、東京スカイツリー前、浅草雷門、有楽町マリオン前の4カ所。最初に訪れた巣鴨では、会社員の男性(42)が「闘魂注入お願いします」と懇願。幼い息子の前で、バチーンと強く叩かれ「うれしいです。最高です!」と頭を下げた。

 続いてビンタを求めたのが74歳の女性。猪木氏は「アハハ。そーっとやるよ」と、頬に手を添えるように闘魂を注入。女性は「うれしい。これで長生きできそうだわ」と感激していた。

 5日の出馬会見で、石原慎太郎共同代表が「日本人全員にビンタしてやればいい」と有権者へのビンタにゴーサインを出した。しかし、陣営側は「あくまで求められた場合だけ」としていた。

 世の中にそんなに叩かれたい人がいるのか未知数だったが、巣鴨だけで候補者を含め5人。駆け寄ってビンタをお願いした埼玉県春日部市の独身OL(35)は「ずっとビンタされるのが夢だった。これで私も幸せになれそう」。63歳の女性も「横須賀から来たかいがあった」と感激。猪木氏自身が「こんなに(希望者が)いるとはなあ」と驚いていた。

 東京スカイツリーの前では、猪木氏が聴衆に「(ビンタを)やりたい人?」と聞くと、約20人が挙手。都内在住のウェブデザイナーの男性(30)が選ばれ「結構痛かったけど元気をもらった。転職活動の面接がうまくいきそう」と話した。浅草の雷門前では、猪木氏の大ファンという車いすの女性(51)が頬に手を添えられ「本当にうれしい。何にでも挑戦できそう」と大喜びだった。

 橋下徹共同代表の「慰安婦発言」などで支持率が急落している日本維新。猪木氏は人気立て直しを期待されており、この日の演説でも「逆風を追い風にする」と意気込んだ。ビンタだけでなく握手攻めにもあった猪木氏に、日本維新関係者は「本当に救世主になってくれるかもしれない」とあらためて期待した。

 ただ、スカイツリー前で「ここは押上。みんなで候補者を“押し上げ”てください」と言うなど、得意のダジャレは完全に不発。不安材料を挙げるなら、余計な“おしゃべり”というあたりは、石原、橋下の両氏と同じだ。

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2013年6月16日のニュース