多田V6、安藤は初代王者 藤岡もTKOで初防衛
ボクシングの女子トリプル世界戦各10回戦は22日、東京・後楽園ホールで行われ、世界ボクシング協会(WBA)ミニマム級チャンピオンの多田悦子(フュチュール)はノンマイ・ゴーキャットジム(タイ)を3―0の判定で退け、6度目の防衛を果たした。30歳の多田はスピードで圧倒した。戦績は11戦9勝(2KO)2分け。
WBAで新設されたライトミニマム級の王座決定戦では安藤麻里(フュチュール)がアマラ・ゴーキャットジム(タイ)に3―0の判定で勝ち、初代チャンピオンとなった。23歳の安藤は序盤から的確にパンチを当て、試合を優位に進めた。戦績は11戦8勝(4KO)3敗。
世界ボクシング評議会(WBC)ミニフライ級王者の36歳、藤岡奈穂子(竹原慎二&畑山隆則)はカニタ・ゴーキャットジム(タイ)を9回37秒、TKOで下して初防衛に成功した。上下に強打を打ち分けて終始圧倒し、主審が試合を止めた。戦績は7戦全勝(5KO)。
▼多田悦子の話 仕留めきれなかったが、勝ててほっとした。まだ強くなれる。(台風など災害で)困っている人の姿を見ると胸が痛くなった。少しでも元気になってくれればと思っていた。
▼ノンマイの話 自分の出来は六十パーセントくらいだが、結果には納得している。相手はコンディションがよかった。もう一度やらせてほしい。
▼安藤麻里の話 相手は最初から最後まで前に出てくるので、自分も前に出ようと思っていた。生きてきた中で一番うれしい。これからボクシングを始める人に夢を与えられたと思う。
▼アマラの話 相手は万全で強かったが、負けたとは思っていない。アウェーだから。もし機会があるならもう一度戦いたい。
▼藤岡奈穂子の話 セコンドから倒せと言われていたので(TKO勝ちできて)よかった。相手のパンチは見えていた。面白く見せるボクシングが少しはできた。もっと進化させたい。
▼カニタの話 負けを認める。(藤岡は)前に対戦した時よりスピードがあって、強くなっていた。もっと練習を積んでまた対戦したい。