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【UFC114】ついに激突ランペイジvs.エヴァンス直前予想(UFC公式モバイル)

[ 2010年5月28日 06:00 ]

UFC114で激突する犬猿の仲として知られるランペイジ・ジャクソン(左)とラシャド・エヴァンス(UFC公式モバイル提供)

 試合前のファイターというのは、お互いに舌戦をし合い雰囲気を盛り上げることに徹する場合が多い。だが、この2人の場合、本当に仲が悪いのだから仕方がない。クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンとラシャド・“シュガー”・エヴァンスの険悪さは、TUFシーズン10の模様を少しでも見たことがあれば承知のはずだ。

 その因縁関係にある元ライトヘビー級王者2人が、日本時間5月30日に開催のUFC114でついに激突する。

 試合に関して言えば、非常にわかりやすい構図になる。

 打撃のランペイジ、そしてテイクダウンからのグラウンドコントロールのエヴァンス。

 もしスタンドでの攻防になれば、ランペイジが圧倒的に有利。エヴァンスが最近対戦してきたチアゴ・シウバ、リョート・マチダらよりも手数、そしてコンビネーションパンチに優れ、またカウンターの名手でもあるだけに、不用意に打撃勝負を挑めば負けは見えている。そしてランペイジの特徴として、テイクダウンに強いということが挙げられるだろう。

 レスリングの実績ではエヴァンスをしのぐダン・ヘンダーソン、ケビン・ランデルマンでさえも、ランペイジからテイクダウンを奪う姿が見られなかった。つまり、仮にエヴァンスがテイクダウンを奪えない展開となった場合、非常にタフな展開になるということだ。

 だがエヴァンスも武器としてカウンターを持っている。チャック・リデル戦でみせたカウンターでの右フックは記憶に新しいのではないだろうか。エヴァンスは対戦相手の研究に時間を割き、相手の癖を見抜く目に長けている。リデル戦前にも徹底的に試合映像を見続け、パンチを打ってくる瞬間に表情が一瞬変わる癖を発見。試合でも、その瞬間が訪れるのを待ち続け、ワンチャンスをものにした。

 復帰戦となったシウバ戦で、パンチを餌にテイクダウンを奪い、グラウンドコントロールで勝利したエヴァンスが目指す展開は、ランペイジを倒し、トップからパウンドを落とす作戦。あまりランペイジがボトムポジションになっている場面は見たことがないが、決してガードポジションは得意としていないはず。各ラウンドで1度テイクダウンを奪うことが出来れば、エヴァンスにも勝機は出てくるはずだ。

 だが、パンチのスピード、そして相手がテイクダウンを狙うタイミングを抜群のきゅう覚でかぎ分ける才能を持つランペイジであれば、その瞬間に左右どちらかのアッパー、もしくは首相撲からのヒザ蹴りに転じる可能性が高い。1発で試合が決まってしまうだけの破壊力を持っているため、エヴァンスは一瞬たりとも気を抜くことが許されなくなる。

 専門家やファンの間でも、今回はランペイジの勝利を予想する声が多い。問題は1年以上ぶりの試合で、リデル、ヴァンダレイ・シウバをKOで下した時のランペイジが登場するがどうかだ。

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2010年5月28日のニュース