阪神・岩崎の登場曲を歌った河野万里奈の今「自信を持って歌手になれたと言える」デビュー15周年の節目

[ 2026年3月23日 15:00 ]

阪神・岩崎の登場曲を歌った河野万里奈はデビュー15周年。岩崎が行きつけの鉄板焼き店の特別メニュー「岩崎スペシャル」を前に笑顔(撮影・遠藤 礼)
Photo By スポニチ

 阪神・岩崎優投手が本拠登場曲に使用していた「アイキャントライ」など野球を題材にした楽曲を歌うシンガーソングライター・河野万里奈(35)が今年でデビュー15周年を迎えた。先月18日には新曲「セットアッパー」もリリース。岩崎への感謝、歌手としての信念、そして野球との関わり方など、歩んできた15年間を振りながら節目の“今季”へ意気込んだ。(取材・遠藤 礼)

 岩崎からメッセージが届いたのは24年の開幕前だった。23年のリーグ優勝、日本一を一区切りに19年から使用してきた河野の「アイキャントライ」を“卒業”する旨が記されていた。「日本一になられて岩崎投手が胴上げされたのを見て予感はしてました。これは完結だなと。正直寂しさはあったんですが、異論はなしという感じで。毅然としてました(笑い)。アイキャントライの歌詞をあれだげ体現してくださって。これ以上のものはないなと」

 製作する楽曲には愛する野球の要素がふんだんに盛り込まれるのが河野の楽曲の一番の魅力。プロ野球選手の登場曲に使用されることは大きな夢だった。ましてや人気球団・阪神の中継ぎエースが甲子園で登板する際に「アイキャントライ」が必ず流れることの影響は大きかった。「歌の命はその曲の歌詞や曲調がどれだけ現実的な景色として描けるかだと思っています。アイキャントライは岩崎投手を通じてたくさんの人に実感を持って伝わったのかなと感じています」

 岩崎の“登板”を追い風に「河野万里奈」が認知され、ライブ会場に足を運んでくれる人は確実に増えた。同時に「昔は自分なんて…と思うこともあった」という自己肯定感にも変化を生んだ。「知り合ったから曲を使ってくれたのかなとずっと思ってたんですけど、曲を変えますというメッセージをもらった時に本当に歌詞に共感していただいて使ってくれていたんだなと思えたんです。自分の中で答え合わせをできた瞬間でした」

 アニソン歌手として2011年にデビューし今年15周年の節目を迎えた。「ここまで続くと思ってなかったです。2010年にアニソンGPで優勝して突然プロ入りした感じだったので。周りのスタッフさんも長くやるとは思ってなかったでしょうし、私も生き延び方を分からないままガムシャラに15年歌ってきた感じですね」。野球という題材をブレずに歌い続け、その過程で虎の守護神と出会い背中を押されたキャリアでは歌手としてのアイデンティティが強くなった。

 「デビューの時は素晴らしい作詞家さん、作曲家さんに曲を作ってもらって、用意されたものをしっかり歌ってというスタイルだったけど、自分で表現して、自分でギターを弾いたりして音楽を作るように変わりました。“選手生命”も伸びたし、今は自信を持って歌手になれたと言える」。

 実力で道を切り開いていくプロ野球選手のように“15年目”の河野は言葉に力を込める。「今までと変わらず、自分でこうだと思う歌詞を書いて、曲を作って、良いなと思ってくれる人たちに届いてその人たちに向かってライブをして。また曲を作って。健康な歌手を続けていきたいです。選手さんの登場曲じゃなくなったら、違うスタイルになると思われているかもしれないですけど相変わらず野球からインスピレーションを受けて日常に落とし込んだ曲を作りづづけているので是非それを楽しんで欲しいです」。15年目もマイクを握りしめ“マウンド”に上がり続ける。

 ○…2月18日にリリースされた新曲「セットアッパー」は河野が中継ぎ投手=縁の下の力持ちに着想を得て作られた。技と忍耐で世界を支える職人の姿を、日々を生きる人々に重ねて歌っている。各種配信サイトで配信中。

 ○…河野は5月30日に東京・渋谷の「shibuya HOME」でデビュー15周年記念ライブ「More!MorningArch」を開催する。チケット情報は河野万里奈オフィシャルウェブサイトから。

続きを表示

この記事のフォト

「阪神」特集記事

「大谷翔平」特集記事

野球の2026年3月23日のニュース