阪神23年ドラフト1位・下村海翔の今 見る者をうならせる「快走」と「バネ」3年目で初マウンド目指す

[ 2026年2月9日 08:00 ]

今キャンプ2度目のブルペン投球を終えた阪神・下村はトレーナーらと投球を振り返る。マウンド復帰を目指して前進している(撮影・遠藤 礼)
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 阪神の23年ドラフト1位・下村海翔投手(23)が沖縄・具志川キャンプ第2クール3日目の8日、今キャンプ2度目となるブルペン入りを果たした。一昨年に受けた右肘のトミー・ジョン手術からの復帰過程にある右腕。抜群の身体能力を誇る若虎の“デビュー”が待ち遠しい限りだが、平田勝男2軍監督ら周囲は前進する姿を静かに見守っている。(取材・遠藤 礼)

 目を奪われたのは昨年、2軍本拠地・SGLで目にした背番号19のランニングだった。私自身、高校時代に陸上部に所属していたこともあり、走り方がつい気になってしまう。その点、下村は“快走”という言葉がぴったりの軽快でいてバネも感じる走り方。それより以前に同僚の選手から「下村の身体能力はすごいですよ。足もめちゃくちゃ速い」と聞いていたから腹落ちした。

 174センチ、69キロとプロ野球選手の中では決して大きくないサイズの体と言えるが、搭載されているエンジンの強さは分かる。この身体能力やバネを生かしてどんなボールを投げるのか。ただ昨年、下村をマウンドで見ることはかなわなかった。24年4月に右肘のトミージョン手術を受け入団以来2年間は登板なし。昨年も1度は打者相手への投球までこぎつけるもその後はコンディションを落とした。今年もリハビリ組としてプロ3度目のキャンプをスタートしている。

 この日、今キャンプ2度目のブルペン入りで35球を投げた。竹内球団副本部長、久保田、桑原の両投手コーチ、そしてリハビリ担当のトレーナーもスマホを片手に見守る中、ラスト1球は右打者なら外角低めの「原点」と言える力強い直球。乾いたミット音とともにファンから自然と拍手も起きた。

 球数や力の入れ具合を見てもまだ制限がかかっていることはうかがえる。だが、何度も遠のいたマウンドへ今年こそと、一歩ずつ前進していることは確かだろう。平田2軍監督も昨年までの下村のプロ2年間を知る1人。「やっぱり良いボールを投げる。2年間苦労してるから。復活とかじゃない。何とかゲームに投げられるところまで持っていかないとあかん。ゲーム投げられないきつさは本人しか分からない。トレーナーも一生懸命やってくれているんでね」とまずはスタートラインに立つことを願った。

 最後に、平田監督にも下村の“快走”について聞くと目を細めた。「そうや、バネがあるやん。身体能力イコール、バネがあるというかな。投内連携でも良いフィールディングするもんな」。見る者をうならせる快走とバネにポテンシャルが詰まっている。

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