【内田雅也の広角追球】初回先頭、サヨナラ、満塁、代打本塁打すべて放った阪神打者は歴代5人 鳥谷と…?

[ 2025年11月22日 08:00 ]

阪神歴代本塁打の内訳を基にしたデザイン(部分)
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 球団創設90年目のシーズンを終えた阪神が公式戦で放った本塁打総数は8589本、打った打者は363人を数える。この阪神の歴代本塁打を日付別に集計したカレンダーができあがった。

 作ったのは芦屋市の鉄道デザイナー、大森正樹さん(58)。2005年から毎年、愛する阪神の詳細なデータを集計、ビジュアル化したカレンダーで製作し、友人や関係者に配っている(非売品)。当欄でも何度か紹介してきた。

 2026年カレンダーのテーマに選んだのは本塁打。「史上最速のリーグ優勝に加え、サトテルが1986年のバース以来のホームラン王に輝きましたから」。年度別、日付別、勝敗別に本塁打数に応じて○印の色と大きさを変え、美しいデザインに仕上がった。

 日付別で最も本塁打が多かったのは5月5日(こどもの日)で73本。次いで4月29日65本、7月15日62本……と続く。

 では、本塁打の有無で勝敗はどれほど違うのか。作品には「ホームランが、ある時~、ない時~」と関西人にはなじみ深い「551蓬莱」のテレビCM(関西ローカル)になぞらえて、大きく書かれている。
 阪神に本塁打が出た5643試合は3372勝2100敗171分けで勝率6割1分6厘。出なかった5833試合は2396勝3254敗183分けで4割2分4厘だった。

 「微妙な数字ですがホームランが出れば、当然勝つ確率は高まります」

 さらに本塁打が2本以上出れば勝率7割3分7厘、3本以上で8割8厘、4本以上で8割4分4厘、5本以上で8割7分3厘、6本以上だと9割3分3厘に達する。本塁打が出る度に勝率が上がるのも当然だろう。

 阪神の1試合最多本塁打は9本(プロ野球タイ記録)。1976(昭和51)年9月19日の日曜日、甲子園でのデーゲーム、広島戦だった。ブリーデン2、池辺、田淵2、ラインバック2、掛布、中村勝。6回には4者連続もあった。13―4で大勝している。

 この日はダブルヘッダーで、第2試合も3本(掛布、田淵、榊原)放って1日12本が乱れ飛んだ。

 大森さんは当時、東京の小学4年生。球団旗や虎マークの格好良さにひかれ、阪神ファンになったころだった。阪神が関西の球団ということも、長らく優勝していないことも知らなかった。「あのころは強かった。調べてみたら、9月、10月で23勝7敗3分けでした」。首位巨人を猛烈に追い上げたが、優勝には届かなかった。

 今回の本塁打集計では対戦チーム別、球場別……など、さまざまな角度から切り込んだ。打者別では初回先頭打者、サヨナラ、満塁、代打の各本塁打も集計した。

 最後に大森さんからクイズ。「この4項目すべての本塁打を放った打者が5人います。さて誰々でしょう?」

 鳥谷敬はわかったが、あとは的外ればかりだった。答えはほかに、マイケル・ソロムコ、池田純一、浜中治、高山俊だった。

 おそらく、これまで誰も調べていないだろう。難問だった。 (編集委員)

 ◆内田 雅也(うちた・まさや) 1963(昭和38)年2月、和歌山市生まれ。桐蔭高―慶大卒。85年4月、スポニチ入社。野球記者一筋41年目のシーズンを終えた。2007年4月から阪神を追うコラム『内田雅也の追球』を執筆。

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