シーズン30発の阪神・佐藤輝明 球団生え抜きでは掛布雅之&岡田彰布以来40年ぶり「一つの目標だった」

[ 2025年8月9日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1―3ヤクルト ( 2025年8月8日    京セラD )

<神・ヤ>4回、先制ソロを放つ佐藤輝(撮影・岸 良祐)
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 阪神・佐藤輝明内野手(26)が、8日のヤクルト戦(京セラドーム大阪)で2試合連続の30号ソロを放った。球団生え抜きのシーズン30発は、1985年掛布雅之岡田彰布以来40年ぶりとなった。この日は「B―LUCK DYNAMITE SERIES」と銘打たれ、チームは上下黒のユニホームを着用。漆黒の4番が、ダイナマイト打線を形成した先人たちを、ほうふつさせる豪快弾を放って気を吐いた。試合は延長12回の末、1―3で敗れ、優勝マジックは「31」のままとなった。

 打った瞬間に確信した。4回2死。高梨のフォークを砕いたバットを、佐藤輝が天高く掲げた。黄色い右翼席へ、一直線に伸びる白球。黒い戦闘服が際立った30度目のダイヤモンド一周は、関西特有の熱気に包まれた。神宮、名古屋の遠征を終え、8日ぶりに帰還した地元で、節目の放物線を鮮やかにかけた。

 「入ってくれて良かった。勝ちたかったですけどね…」

 ダイナマイト打線を形成したレジェンドたちを、ほうふつさせる豪快な一発。85年掛布&岡田以来となる、球団生え抜き選手の30号だ。当時は甲子園の外野フェンス前に「ラッキーゾーン」があり、打者優位の環境と言えた。今は違う。強烈に吹く「浜風」にもあらがい、39年間、生え抜きの前に立ちはだかった壁を打破。隔世の感がある「40年ぶり」の一撃について「(条件が)違いすぎて、比べるものではない」と無関心を貫きつつ「一つの目標だった。うれしい」と素直に喜んだ。

 順風満帆に見える今季も、3月28日広島戦での開幕アーチ以降は苦闘が続いた。4月2日DeNA戦の第2打席で安打を放つまで、16打席連続無安打、11三振。暗闇に迷い込んだ理由の一つが、3月中旬にあったカブス、ドジャースとのプレシーズンゲームだ。

 心待ちにしていた夢舞台が、打撃の繊細なリズムに狂いを生じさせた。ド軍スネルの95マイル(約152キロ)を本塁打できたように、足を上げてからのタメが少なく、速いモーションで投げる外国人特有のフォームにアジャストを試みた結果、ゆったりと間がある日本人投手にタイミングが合わなくなった。両者は配球も異なる。直球で押すメジャーと、変化球で奥行きを駆使する日本人。憧れの男たちとの対戦をへて、皮肉にも26歳は輝きを失った。
 それでも持ち前の修正センスに加え、「時間」がトンネル脱出へ導いた。打席を重ねてバットを振る中で、日本人への適応力が回復。4月3日DeNA戦で2号。同5日巨人戦では3、4号。以降、目立ったスランプはない。

 「一打席一打席、頑張る。それだけです」

 チームは延長12回の末に敗れ、優勝マジックは「31」のまま。それでも残り41試合、うしろを振り返る暇はない。覇権奪冠、夢の40号、ホームランキングへ――。背番号8が、歴史的シーズンを突っ走る。(八木 勇磨)

 ○…佐藤輝(神)が両リーグ最速の30号。球団でシーズン30本塁打は15人目(33度目)。直近では10年ブラゼル(最終47本)、日本選手では07年金本知憲(同31本)、生え抜き選手では1985年の掛布雅之(同40本)と岡田彰布(同35本)以来になる。

 ○…阪神の選手が両リーグ最速30号は10年のブラゼル以来で、日本選手に限れば1982年の掛布雅之以来43年ぶりとなった。

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