阪神 東京ドーム開幕8連敗 青柳 巨人の“飛車角落ち”打線の前に5回途中KO

[ 2020年9月17日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6―7巨人 ( 2020年9月16日    東京D )

5回無死、立岡(39番)に3ランを浴び、渋い表情の矢野監督(ベンチ左から2人目)ら(撮影・坂田 高浩)
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 阪神は16日、巨人に6―7で敗れて2連敗を喫した。先発した青柳晃洋投手(26)が、4回0/3を6安打5失点で降板。坂本、岡本の中軸2人が不在の“飛車角落ち”打線に攻略された。チームは、東京ドームで開幕から8連敗。直接対決は3勝12敗となり、13年連続で巨人戦の勝ち越しなしが決まった。

 面食らったわけではないだろうが“想定外”のラインナップと対峙することになったのは間違いない。青柳が“飛車角落ち”打線の前にまさかの苦戦。5回持たずにマウンドを後にした。

 巨人は軽い体調不良の坂本、腰痛の岡本をスタメンから外した。試合前の時点で被打率は右が・186に対して左は・297。投手の田口を含め1番から9番まで全員が左打席に立つ、極端な並びで挑んできた。中でも7番・田中俊、8番・立岡は今季初スタメンで試合前まで無安打。6番・若林ですら10試合目の先発出場と、前日に優勝マジックが点灯した余裕を感じさせるオーダーだった。

 いくら相性の悪い左打者とはいえ、チームトップタイの6勝の右腕が格の違いを見せつけてくれるはず…。しかし、そんな期待は早々と悪夢に変わった。2回1死から田中俊に右越えソロを被弾して、あっさりと先制点を献上。4回も1死二塁で立岡に中前に運ばれて2点目を失った。

 5回に丸への四球と大城の右前打で無死一、三塁のピンチを招き、若林に右前適時打を浴びたところでベンチは継投を決断。2番手の桑原も立岡に右越え3ランを浴びるなど、この回5失点で試合の行方は決した。失点には結びつかなかったものの、4回にはバント処理で一塁へ悪送球。終始、精彩を欠き、5敗目を喫した。

 自力V消滅から一夜明け、諦めない姿勢を示したかった試合での“苦投”。託した矢野監督も手厳しい言葉を口にした。

 「青柳がリズムを作ってくれないと。チームを引っ張るというところを俺らとしても期待したい。気持ちの部分でも一番大事なバッターに向かっていくところが感じられなかった」

 逆転優勝に望みをつなぐはずの3連戦で2連敗を喫し、東京ドームは8戦全敗。「伝統の一戦」においても、13年連続で勝ち越しなしが決まった。力の差を痛感する敵地での戦い。それでも、指揮官は懸命に前を向いた。

 「阪神ファンのみなさんには腹立たしい思いをさせている。それは重々承知してる。目の前の試合を目いっぱいいくしかない」。今日こそ意地と執念がつまった1勝を見たい。(遠藤 礼)

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2020年9月17日のニュース