ヤクルト・山田哲 6回猛攻トドメの満塁弾「最高の形になった」 2戦連発4号、リーグトップの11打点

[ 2020年6月28日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト9―6巨人 ( 2020年6月27日    神宮 )

<ヤ・巨>6回1死満塁、4号満塁本塁打を放つ山田哲(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 ヤクルトの山田哲人内野手(27)が27日の巨人戦の6回にダメ押しとなる左越え4号満塁弾を放った。2点を追うこの回、先頭の村上宗隆内野手(20)の右越え2号ソロから始まり、青木宣親外野手(38)の2点二塁打で逆転。山田哲のグランドスラムと打者12人の猛攻で7得点を奪って逆転勝ち。チームは勝率を5割に戻した。

 三塁ベースを回りながら右拳を力強く握った。山田哲は1点リードの6回1死満塁から、藤岡の外寄りの144キロ直球を真芯で捉えた。打球は無人の左翼席へ到達した。ベンチでは高津監督も右拳を突き上げた。

 「追い込まれたが強い打球を打つことを心掛けた。最高の形になってくれた」

 26日の巨人戦から2戦連発となる4号満塁本塁打となった。もうエアハイタッチも手慣れたものだ。一挙にリードを5点に広げ勝利を決定付け、ベンチでは笑みも漏れた。

 夏男だ。昨季まで202本の本塁打を放ったが6、7、8月の月間本塁打は通算37本ずつと、他の月を上回る。「そういう意識はない」と言うが、バットが振れているからこそ、今季8戦4発と数字に表れる。この日も、都内は30度を超える暑さだったが、初回には無死二塁から左翼線適時二塁打を放って計5打点。通算11打点はリーグトップに立った。開幕直前に発症した上半身のコンディション不良など、なかったような充実ぶりだ。

 ダメ押しが山田哲なら火を付けたのは村上だった。2点を追う6回無死から高木の真ん中に来た144キロ直球を振り抜き右翼席に運ぶ2号ソロ。「塁に出ることを心掛けた。“コンパクトに強く”をイメージした」。前日は9回に逆転されて敗れる最悪の展開。この試合も先制しながら逆転を許したが、この一発でムードは一変。打者12人で7得点の猛攻で借りを返した。

 これでチームは勝率を5割に戻した。高津監督は「“ここで一本”というところで打ってくれるのが(山田)哲人」と賛辞を惜しまなかった。新体制の目玉と言える2番、4番の今季2度目の競演弾。巨人にそのパワーを見せつけた。 (黒野 有仁)

 《通算7本目、巨人戦では初》○…山田哲(ヤ)が満塁本塁打。自身の満塁本塁打は昨年9月4日の広島戦以来通算7本目。巨人戦では初めてだ。また、通算満塁弾のプロ野球記録は中村(西)の20本だが、ヤクルトでは池山隆寛の10本に次ぎ、ラミレス、畠山和洋に並ぶ2位タイに浮上した。なお、山田哲は17年から4年連続で満塁本塁打をマーク。チームでは01~04年ラミレス、10~13年畠山に並ぶ最長になった。

続きを表示

この記事のフォト

2020年6月28日のニュース