佐藤琢磨がチップ・ガナッシへ移籍 オーバルコース専念でインディカー・シリーズにスポット参戦

[ 2023年1月17日 22:00 ]

チップ・ガナッシ・レーシングとの契約を発表した佐藤琢磨(スポーツビズ提供)
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 レーシングドライバーの佐藤琢磨(45)が9日にオンライン会見を開き、今季はチップ・ガナッシ・レーシングと契約してNTTインディカー・シリーズにスポット参戦すると発表した。カーナンバー11番を新人のマーカス・アームストロング(22)と共有し、佐藤がオーバルコースのレースに専念する一方、市街地コースとロードコースはアームストロングが担当する。3月開幕の今季全17戦のうち、オーバルコースは過去2度の優勝経験を持つ伝統の第6戦インディアナポリス500マイル(インディ500)を含む5レースで、佐藤の今季初戦は第2戦テキサス(4月2日決勝)となる。

 元F1ドライバーの佐藤は2010年のインディカー・シリーズ参戦以降、13シーズンにわたりフル参戦を続けてきた。17、20年のインディ500制覇など通算6勝を挙げているが、直近の2年間は表彰台にも上れていなかった。今季のフル参戦が厳しくなっていた状況で「自分が一番やりたいのはインディ500で勝つこと」と、昨季所属したデイル・コイン・レーシングから、スコット・ディクソン(42=ニュージーランド)らを擁して過去15年で総合優勝9度の強豪チップ・ガナッシへ移籍してのスポット参戦を決断したという。

 佐藤は「13年間連続でチャンピオンシップを狙って戦ってきたので、フル参戦ではなくスポット参戦を考えるのは正直、なかなかできなかった」と自分の中で葛藤があったことを明かした。一方で、ライバルチームだったチップ・ガナッシへの加入については「これまで以上に申し分のない環境が整っているチーム体制でインディ500に挑戦できることを楽しみにしている」と前向きで、「他のレースに帯同する可能性も含めて分からないところもあるが、若い世代のドライバーの育成もこれまで以上に時間をかけてレーシングスクールを見ていきたいとも考えている」と話した。実戦前のテストなどはまだ決まっていないという。

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