マツダ ロータリー車の生産終了…累計199万台超

[ 2012年6月29日 17:58 ]

生産を終了したマツダのロータリーエンジン搭載スポーツカー「RX―8」

 マツダは29日までに、ロータリーエンジン搭載のスポーツカー「RX―8」の生産を終了した。エコカーブームの中で、燃費性能が劣るロータリー車は販売が伸びず、打ち切りを余儀なくされた。1967年から今年5月末までで、累計199万6967台のロータリー車を生産した。

 マツダは「ロータリーの灯は消さない」(山内孝社長)とし、水素燃料で発電する次世代型ロータリーエンジンの研究開発を続け、来年にも電気自動車に搭載する。

 ロータリーエンジンはピストン型のエンジンと違い、おむすび形のローターがエンジン内で高速回転する。小型、高出力が特徴でレースに強い。世界でもマツダだけが量産を続けてきた。

 マツダは67年に初のロータリー車「コスモスポーツ」を発売し、その後「RX―7」が一世を風靡した。91年にはロータリー車「マツダ787B」が伝統の自動車耐久レース「ルマン24時間」で総合優勝を果たした。

 スポーツカー市場が低迷した90年代半ば、米フォード・モーター出身の社長らが合理化の一環でロータリーエンジンの開発中止を求めたが、マツダ技術陣の懸命な説得で継続が認められた。

 RX―7は排ガス新基準への対応の遅れで2002年8月に終了となったが、03年4月に新開発のロータリーエンジンを積んだRX―8が登場しファンをつなぎ留めた。

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