鈴木亜久里氏らに16億返済命令

[ 2010年6月24日 20:15 ]

 2008年に自動車F1シリーズから撤退したチーム「スーパーアグリ」の代表だったレーサー鈴木亜久里氏や運営会社「エー・カンパニー」(東京)などに対し、ばんせい山丸証券(同)がレース活動資金や利息計16億2千万円の返済などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は24日、請求全額の支払いを命じた。

 これとは別に、ばんせい側と結んだ財務アドバイザリー契約料4725万円については、鈴木氏だけに返済を命じた。
 鈴木氏らは、ばんせい側の紹介で石油貿易企業と07年3月に3千万ドルのスポンサー契約を結んだのに、一切入金されず損害を受けたとして、請求全額との相殺を求めていた。
 浜秀樹裁判長は、チームはレース活動資金に窮していたと判断、「スポンサーが契約料を支払う意思がないと分かっていれば、金融会社から借り入れしなかった」とする鈴木氏側の主張を退けた。
 判決によると、エー社は07年2月、ばんせい側を通じて金融会社「野村エステート・ファイナンス」(解散)から15億円を借り入れ、鈴木氏らが連帯保証。野村エステート・ファイナンスは同4月にばんせい側に債権譲渡した。
 スーパーアグリはホンダによる技術や資金面の支援を受け、06年からF1参戦。資金難から08年5月に撤退した。

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2010年6月24日のニュース