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寺地拳四朗 世界14勝目!具志堅に並んだ日本歴代3位「必死の一言」11回以降判定狙いでベルト死守

[ 2024年1月24日 04:30 ]

WBC&WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦   ○統一王者 寺地拳四朗《判定》WBA1位&WBC2位 カルロス・カニサレス● ( 2024年1月23日    エディオンアリーナ大阪 )

2R、カニサレス(手前)からダウンを奪うも、足をつかまれて一緒に倒れ込む寺地(撮影・北條 貴史)
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 辛くも逃げ切った寺地の顔はかなり腫れていた。「カニサレス選手がメチャクチャ強くて必死の一言。ここにベルトがあるのがうれしい」と素直に振り返った。

 これまで対日本選手2勝1分けの難敵はガードの上からでもパワフルに左右を叩きつけ手ごわかった。寺地は2回に右をこめかみ付近に当てダウンを奪う。しかし3回に右カウンターで倒された。4回はリング中央で打ち合うなど序盤から体力を削り合う。信頼する三迫ジムの加藤健太トレーナーの指示で中盤から距離を保ち、優勢を確信した11回以降は「触らせるな!」の指示通り、さらに距離を取りベルトを死守した。

 満足できるはずがない。「(中盤以降は)勝ちに徹したことで勝てた。そのぶん悔しさがある」。前回まで4連続KO勝利と攻撃的なスタイルで新境地を切り開いた。倒したい“欲”を制御し防衛を重ねるのも王者の務め。「ラスト2回はセコンドの指示。そこは守った」。世界戦勝利数は具志堅用高と並んで日本歴代3位の14勝に到達。かつて目指した連続防衛記録と違う形でレジェンドに肩を並べても喜べなかった。

 昨年9月のWBCに続き、今回WBAの指名試合をクリアし、3団体統一戦へ進めそうな状況。それでも「今は加藤トレーナーとこの試合を見て反省したい。先のことは考えていない」。薄氷の勝利のショックは小さくないようだ。

 ▼浜田剛史氏 攻撃的なスタイルに変えて勝ってきた寺地は、ここ数試合と同じようにスタートから攻めた。右のカウンターを食らってダウンしてからもスタイルを変えなかったが、打ち疲れたところで攻められた。ただ、11、12回はアウトボクシングに切り替え、ジャブを突いた。しっかりポイントを取りにいき、勝ちきったのは素晴らしい。

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