フジタ“Jr”ハヤト 1年前から熱望していた高橋ヒロムとのシングルに敗れる…声震わせて「本当に幸せ」
みちのくプロレスは、15日に岩手県矢巾町民総合体育館大会を開催。メインイベントのLIDET UWF世界王者そして東北ジュニアヘビー級王者の2冠王者であるフジタ“Jr”ハヤトとIWGPジュニアヘビー王者の高橋ヒロムの待望の一騎討ちは29分の激闘の末にヒロムが勝利した。
チケットが全て売り切れとなったこの大会。1250人超満員のプロレスファンの大「ハヤト」コールでメインは始まった。序盤はほぼ打撃のみの意地の張り合い。そこで優勢となったハヤトが得意の蹴りや必殺のK.I.Dで勝利を狙うがヒロムはロープ逃げた。その後、コーナーポストへのデスバレーボムなどで徐々にヒロムペースになると、終盤にヒロムちゃんボンバーを連発で叩き込むが意地でも立ち上がるハヤト。最後はTIME BOMBⅡで3カウント。29分を超える激闘をヒロムが制した。
試合後にマイクを持ったヒロムは「フジタ“Jr”ハヤト選手、俺と戦いたいと言ってくれてありがとうございました」と開口一番で感謝した。「こういう時になんて言ったらいいかわからないけど、明日の試合がどうなるかわからない病気やケガなどいろいろあるかもしれないけど、明日なんかわからない命を懸けて戦っているハヤト選手は宇宙一かっこいいです」とハヤトを称えた。
その後、ファンに感謝した上で「もう一つだけお礼を言わせてください。こんなにカッコ良くて、尊敬できる人と出会えたのはフジタ“Jr”ハヤト選手のお父様、お母様が居てこそです。ありがとうございます」とハヤトの両親にも感謝した。
そのままリングを降りて、ハヤトの両親の席まで駆け寄り「世界最高の息子さんですね。本当にありがとうございました」と最敬礼すると、ハヤトの両親は涙を流していた。
リングに戻ってヒロムは「ハヤトさん、アンタが締めてくれよ」とハヤトにマイクを預けた。
ハヤトは「俺と試合するなんてなんのメリットもないのに、ストレートに試合を受けてくれた高橋ヒロム選手。俺の欠場している間、車椅子で生活している間、あなたを見て車椅子で生活を乗り切りました。こうして歩けるようになって、試合をできるような体になって、帰ってこれた。あなたとここに来てくれてくれてるファンの皆様そして俺の帰りを待ってくれていたみちのくプロレスのスタッフ、関係者、選手のおかげです。本当にありがとうございます」と感情を抑えきれず、声を震わせた。
「きょう引退してもいいと思って、毎試合リングに上がっています。きょうもそのつもりでいました。こんな最強でかっこいい奴に負けたまま終わるのは俺っぽくないので、あなたを追いかけて勝つまで引退しないでおこうかなと思える試合ができて、マジで幸せです。本当にありがとうございました」と試合後の心情を吐露して、ヒロムと抱擁した。
最後に「プロレスラーのフジタ“Jr”ハヤトは高橋ヒロムに勝つまで諦めませんから。よろしくお願いします。きょうは皆様、高橋ヒロム選手ありがとうございました」と大会を締めた。
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