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「極~KIWAMI~旗揚げ戦」村田代表VS所は卓越した技で魅了

[ 2023年3月19日 18:49 ]

所英男とのエキシビションマッチで随所に卓越した技術を披露した村田代表(写真左)
Photo By スポニチ

 寝技の新イベント「Mindset presents 極~KIWAMI~旗揚げ戦」(スポニチ後援)が19日、千葉・幕張メッセ国際展示場8ホール)で行われた。

 総合格闘技の打・蹴・投・極(だ・しゅう・とう・ごく)の中で、「極」にこだわり魅せるサブミッションなどの寝技に特化した格闘技プロ興行。寝技の大会は世界的にも人気で、スポーツ柔術日本連盟会長で大会実行委員会の村田良蔵代表(42)の「日本でももっと多くの人に見てもらいたい」という思いが開催のきっかけとなった。

 旗揚げ戦には国内トップレベルの選手が出場。18、19年にSJJIF(スポーツ柔術国際連盟)世界選手権のマスター2黒帯フェザー級で2年連続世界王者となっている村田代表は、運営するYawara Jiu―Jitsu Academyの選手として、70キロ以下契約のスペシャルエキシビションマッチで(5分1R)で所英男(45=リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)と対戦した。

 総合格闘技団体・GRACHANの「第1回J-MMA ROOKIES CUP」との同時開催で、ケージ内での試合となった。村田代表はYawaraの生徒ら40人以上を従え、“グレイシートレイン”ならぬ“村田トレイン”で入場。試合では、まずは下から攻める形となった。足を絡めながら腕を取りに行き、回転しながら背後に回るなど、随所に卓越した技術を披露した。所も防御の中から反撃の糸口を探していく。膠着する場面は少なく、両者とも動き回りながら、あっという間に5分が終了。判定がないため引き分けとなった。

 かつて総合格闘技イベント「HERO‘S」や「DREAM」などで活躍した所はグラップリングの大会にも出場してきた。「村田さんの熱意が伝わり、やる気を出してきたが、強くて何もできませんでした」と脱帽した。一方の村田代表は「間違って一本を取ったら仕方ない」という意識で臨んだが「強くてなかなかキャッチできなかった」と所の動きを称えた。それでも「お互いにいい攻防ができた。楽しい5分間でした」と納得していた。

 寝技・柔術の普及を目指し、老若男女にも楽しんでもらえるように、スマホのアプリを使った勝敗予想、インターバルのダンスパフォーマンスなどエンターテインメント性も取り入れた。世界を代表するトレーニング器具メーカーのTRXや、麻に含まれる天然成分CBDを使った商品を扱う複数の企業のブース出店もあり、既存の寝技の大会とは一線を画したイベントとなった。

 エキシビションマッチを含めて全6試合。メーンの66キロ以下契約5分1Rには、21年全日本柔術選手権黒帯ライトフェザー級優勝の石黒翔也(26=CARPE DIEM)が登場した。第7代GRACHANバンタム級王者でRIZINにも参戦している手塚基伸(35=シークレットベースドミネート/コブラ会)を相手に下から積極的に攻め、バックを取って4ポイントを奪った。極めきることはできなかったが最後まで試合をコントロールして勝利を手にした。

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