矢吹正道が11回TKO勝ち「途中で両手を痛めて判定かと…」 IBF世界ライトフライ級挑戦者決定戦
IBF世界ライトフライ級8位で前WBC同級王者の矢吹正道(30=緑)が28日、名古屋国際会議場でIBF同級挑戦者決定戦に臨み、7位ロナルド・チャコン(31=ベネズエラ)を11回2分35秒、TKOで下した。これで戦績は15勝(14KO)4敗。勝利後のリングで「ホッとしている。途中で両手を痛めて判定かなと思ったけど、チャンスでまとめられて良かった」と胸をなで下ろした。
最近の映像を入手できず、手探りの序盤から的確に左ジャブを当ててペースをつかんだ。相手のやや雑な大振りのフックを見極め、右ストレートや左ボディーも入れて優勢。ただ、好事魔多し。腰をかがめて額など頭の固い部分でパンチを受けようとする相手スタイルの影響で、中盤に左手の小指と人差し指付近を痛めた。腰をかがめた相手にも有効だと考えた打ち下ろしの右を10回に放った際に右拳も痛めたという。「(骨は)折れてないと思う。ヒビぐらいは入っているかもしれないけど」。それでも常にジャブで差し勝ちつつ、7回に右の打ち下ろしで2度ダウンを奪い、8回も連打で3度目のダウンを奪った。そして11回に連打でレフェリーストップを呼び込んだ。
この勝利により矢吹はIBF同級2位にランクされ、同1位は近々行われる別の挑戦者決定戦で決まる見通し。王者への挑戦は1位に優先権があり、2位はその次になる。「半年待つか、1年待つか」。現状ではフライ級に進出しての2階級制覇ではなく、ライトフライ級で返り咲きを目指す方針。IBF以外にも2団体統一王者の寺地拳四朗(BMB)がベルトを保持するWBAで13位、WBCで10位につけ、残る一つのWBOでも5位につけている。現在1勝1敗の寺地との“ラバーマッチ”については「向こうには向こうの道がある。自分はやりたい時にやる」と、それほど興味を示さない。状況を見守りながら世界再挑戦の機会を待つ構えだ。
2023年1月28日のニュース
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