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内山高志氏“力でねじ伏せた“井上尚弥の4団体統一戦を回顧 逃げ回る相手の戦法に疑問「ヒリヒリしない」

[ 2022年12月14日 19:16 ]

元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏
Photo By スポニチ

 プロボクシング元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏(43)が14日までに自身のYouTubeチャンネルを更新。13日にWBAスーパー&WBC&IBF統一世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)がWBO同級王者ポール・バトラー(34=英国)を破り、日本人初の4団体統一王者となった。WBA王座8度目、IBF王座6度目、WBC王座初防衛に成功するとともにWBO王座を獲得し、史上9人目、バンタム級では初の4団体王座統一に成功した試合を振り返った。

 試合は11ラウンドにコーナーに追い詰めた尚弥が猛ラッシュを見せると、ここまで耐えてきたバトラーがロープにしなだれかかりながら崩れ落ちた。そのままレフェリーが試合を止めて尚弥が4団体の王座を統一した。内山氏は「試合を見てなくて結果だけ見たら相手が意外と頑張ったのかな?と思うかもしれないけど」と話したうえで「4団体統一戦の大事な試合でバトラーに勝ちたいという気持ちが見えなかった」とバトラーの戦い方に疑問を持ったという。

 「ガードを固めてほとんど手を出さなかったですよね。ちょっと出して動いて動いてみたいな感じだとさすがに尚弥とはいえでも相手も力のある選手だからなかなか倒しにいけないですよね」と早期決着にならなかったのは仕方ないと語った。相手の戦法について内山氏は「1ラウンド戦って、“あれ?スピードとパンチやばっ。予想以上だ”と思ってあとは逃げるのみでしたね」と分析した。

 あまりにも攻めてこない相手に尚弥は試合中にノーガード戦法で相手を煽る場面もあった。「ヒリヒリしないというか戦っていてあまり面白くなかったと思うんですよ。後ろに腕を組んで煽っても手を出してこないですからね。(相手は)勝ちたいと思いが弱かったって感じましたね」と改めてバトラーの勝ちたい気持ちが感じなかったと語った。

 そんな相手でもしっかり倒して4団体統一した尚弥は「すごいところ」と称えた。「無理に追って相手のパンチをもらうのも嫌だし、俺らは大変ですよ。ほとんど今日はパンチを受けてないですよね。ダメージを効くパンチもなかったですし、圧勝でしたし、すごかった」とつづけた。

 尚弥が11ラウンドで決着がつけたことについても「残り11ラウンドと12ラウンドしかない中で、自分ペースで戦えていたので体力面でも相当余裕だったと思うんですよ。ボクサーって自分のペースで戦えたら全く疲れないんですよ。11ラウンド、12ラウンドで彼は倒したかったんですよ。あれだけストレスが溜まっていたと思うので、力でねじ伏せた感じですよね。倒しにいこうと思えばいつでも倒しにいけるぐらい実力差があった」と回顧した。

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2022年12月14日のニュース