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プロレス界のレジェンド武藤敬司、来春までに引退することを表明 股関節痛の回復遅れ…「断腸の思い」

[ 2022年6月12日 18:02 ]

バックステージで引退への思いを語る武藤敬司
Photo By スポニチ

 ノア、DDT、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレスの4団体合同興行「サイバーファイトフェスティバル2022」が12日、さいたまスーパーアリーナで行われ、「闘魂三銃士」の一員として90年代のプロレス黄金期を支えた「プロレスリング・マスター」武藤敬司(59)がリング上で来年春までに引退することを発表した。

 第9試合終了後、「HOLD OUT」の入場曲が流れるなか武藤が花道をゆっくり歩んでリングイン。会場のファンに来場のお礼を述べた後「かつて、プロレスとはゴールのないマラソンといった自分ですが、ゴールすることに決めました。来年の春までには引退します」とレスラー人生にピリオドを打つ覚悟を示した。

 武藤は昨年からノアを主戦場とし、11月には丸藤正道とのタッグでGHCタッグ王座を獲得。高山善廣に次いで史上2人目のメジャー3団体のシングル王座とタッグ王座を完全制覇した。 

 今年1月1日にはGHCタッグ王座初防衛に成功。ところが左股関節唇損傷のため、今年の1・8横浜アリーナ大会での新日本プロレスとの対抗戦を最後に欠場。5・21大田区大会で4か月ぶりに復帰。6人タッグに出場したが、試合後のバックステージは「非常に悩んでいるな」と言葉を絞り出した。さらに「正直さ、相手の技を受けるじゃなくて自分の技を仕掛ける時に痛みが走ったりするからよ。やっぱり気持ちが、気持ちが…落ちるよ。近々に近々に近々に報告することがあります」と意味深な言葉を発していた。

 痛めた股関節の回復具合が思わしくなく5・21大田区での試合後に決断したという。「自分の技をかけて痛みが走ると苦しいです。本当は続けていたいけどドクターストップの断腸の思い」と吐露。続けて「決断した以上引退はします。あと何試合するかとか、具体的なことは決めていない」と話した。今後はノアと相談しながら引退試合などを決めていく予定だ。

 ◇武藤 敬司(むとう・けいじ)1962年(昭37)12月23日生まれ、山梨県富士吉田市出身の59歳。1984年4月、新日本プロレスに入門。同期の蝶野正洋、橋本真也と「闘魂三銃士」と称され、同団体のエースに。その後全日本、WRESTLE―1、ノアで活躍、メジャー3団体のシングル、タッグを完全制覇。1メートル88、110キロ。得意技はシャイニング・ウィザード、足4の字固め。家族は久恵夫人と1男1女。

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