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八重樫 サバイバルマッチで7回TKO勝ち、日本人初の4階級制覇へ望み

[ 2018年8月17日 21:55 ]

向井(左)を攻める八重樫(撮影・西尾 大助)
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 ボクシングの元3階級制覇王者・八重樫東(35=大橋)がスーパーフライ級転向2戦目となるサバイバルマッチを乗り切った。17日、東京・後楽園ホールで、2度の世界挑戦経験を持つ前WBOアジア・パシフィック・スーパフライ級王者の向井寛史(32=六島)とノンタイトル10回戦で壮絶な打撃戦を展開。7回2分55秒TKO勝ちでベテラン対決を制し、日本人初の4階級制覇へ望みをつないだ。八重樫は33戦27勝(15KO)6敗、向井は25戦16勝(6KO)6敗3分け。

 八重樫は試合当日、大橋ジムの大橋秀行会長からLINEで「悔いなく出し切ろう」と激励された。13年のキャリアで初めての出来事で、負ければ引退とも取れる内容に「ある程度覚悟した。負けたら自分より先に“八重樫は引退します”と言われてしまう」と発奮。試合開始から打撃戦を挑み、カウンターを被弾しながらも強烈なボディーとパンチ力の差で向井を徐々に追い込んだ。6回にはパンチをまとめられて棒立ちになったが、右のカウンターを入れて形勢逆転。7回に右でフラフラにさせると、一気にラッシュをかけてレフェリーストップを呼び込んだ。

 八重樫は「6回はやべえと思ったけど、7回は取り返そうと思ってしっかり打ちにいった。倒そうというより弱らせようと思った」と自己分析。自身より身長、リーチともある選手に対し、「長い距離の選手のつぶし方を会長から教えられてきた。それが生きた」と解説した。大橋会長は6回のシーンでは「タオル投入も考えた」と話す一方、八重樫の練習量は誰もまねできないと明かして「この年になってひざのバネがある。考え直させられる。感動しました」と絶賛。スーパーフライ級での世界挑戦についても「チャンスがあればいつでも」と前向きな姿勢を示した。

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2018年8月17日のニュース