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山中返り咲きへ 腰据えてネリ退治、上体浮かない動き手応え

[ 2018年1月24日 05:30 ]

WBC世界バンタム級タイトルマッチ   王者ルイス・ネリ≪12回戦≫同級1位・山中慎介 ( 2018年3月1日    両国国技館 )

スパーリング相手に左フックを打ち込む山中(左)
Photo By スポニチ

 再戦で王座返り咲きを狙う前WBC世界バンタム級王者・山中慎介(35=帝拳)が23日、都内の所属ジムで外国人パートナーを招へいしてのスパーリングを開始した。スパー初日は世界ランカーを含むフィリピン人選手2人と計4ラウンドを消化。現王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)に4回TKO負けした昨年8月の反省を生かし、上体が浮かない動き方を意識しながら約1カ月間のスパーに取り組む。

 攻防のトランジション(切り替え)がスムーズだった。山中はジャブでしっかり距離をつくりつつ、相手の連打を防いでは、すぐにワンツーや左を返した。WBCバンタム級12位のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)らとのスパーを終えると、「まだまだだけど初日にしては問題なくやれた」と充実の汗を拭った。

 昨年8月のネリ戦ではロープ際でカウンターを狙おうとして連打を浴び、TKO負け。上体が浮いたままで足を動かせず、反撃のパンチにも力が乗らなかった。「下半身が死んだ状態ではその位置から動けないし、ガードだけ(の防御)では連打に対応しきれなくなる」。再戦に向けては、上体が浮かないようなどっしりした構えを意識。従来はフットワークを使おうとして跳びはねる形だったが、足よりも股関節主導の滑らかな動きに変えた。練習当初は重心が下がりすぎたものの、スタンスを狭めてバランスを修正。「力強い左のパンチが打てるし、そういう状態を常につくれるようにしたい」と新しい動き方に手応えをつかみつつある。

 22日に都心が大雪に見舞われ、この日朝のロードワークは中止。代わりに長男・豪祐(ごうすけ)くん(5)を保育園に送っていったという。「いつもはやらないんですけど、(雪で)危ないので」と苦笑いしたが、今後は週3回のペースでスパーを予定。相手連打の隙を狙うショートパンチの習得にも取り組む意向で「あと1カ月ちょい、しっかり集中して、もっともっと上げていかないと」と表情を引き締めた。

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