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村田、変幻スパー105ラウンド!重量級で異例100ラウンド超えに「クレージー」

[ 2017年5月6日 05:30 ]

WBA世界ミドル級王座決定戦   同級1位 アッサン・エンダム≪12回戦≫同級2位 村田諒太 ( 2017年5月20日    有明コロシアム )

スパーリングで相手を攻め立てる村田諒太(右)
Photo By スポニチ

 日本人2人目のミドル級世界王者を狙うロンドン五輪同級金メダリストの村田が5日、都内の所属ジムで2人のパートナーを相手に6ラウンドのスパーリングを行った。スパーは計105ラウンドに達し、重量級では異例となる100ラウンドを突破。テクニシャンのエンダム相手には使用を控える予定のジャブを多く試すなど、状況に応じて攻め方を変えるマルチぶりを披露した。

 決戦まで2週間。疲れがピークの時期にもかかわらず、村田の足はよく動いた。スピードがあるデイ(米国)とのスパーでは左ジャブをビシビシと当て、3ラウンド目には右オーバーハンドからラッシュ。パワー系のルナ(メキシコ)には左を返すと見せて右ボディーストレートを放ち、動きを止めた。「体重を落とし始めてスタミナが切れるのが早くなりつつある。その割には良かった」。ワンツーからの3打目を課題に挙げつつ、村田は「及第点」と口にした。

 スピードがあり手数の多いエンダムに対してはガードを固め、ダブルのジャブを打つのを我慢してプレッシャーをかける戦い方が基本線。ジャブの差し合いでは打ち終わりに右を合わせられる危険があるからだが、この日はそのジャブを多用した。スパー相手のデイから「ジャブがいいのに、なぜ出さないんだ?」と言われたそうで、「先手か後手で出すのはいい」と意識したという。状況次第で有効となる武器を試した村田は「固執することなく使えればいい」と話し、帝拳ジムの浜田剛史代表も「実際に使うかはともかく、どんな展開にも対応できるようにしておけば」と“引き出し”の多さを評価した。

 3月下旬から始めたスパーはこの日で100ラウンドを超えた。既に自己最多を更新しており、「全部で5時間15分ですか。クレージーですね。80ラウンドもやればいい重量級にしては多い」と苦笑いした。2日続けてVADA(ボランティア反ドーピング機構)の抜き打ち検査が入ったのも世界戦ならでは。それでも「やるべきことをやれている。いい調整です」と自信を示した。

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2017年5月6日のニュース