オカダの時代だ!棚橋粉砕2度目防衛 東京ドームにカネの雨
新春恒例のビッグイベントで、IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(28)は挑戦者の棚橋弘至(39)を36分の激闘の末、レインメーカーからの片エビ固めで下し、2度目の防衛に成功した。2年連続のメーンとなったライバル対決で、1年前に敗れた雪辱を果たした。
最後はオカダの意地が上回った。昨年より約5分長い36分の死闘を制し、予告通り東京ドームに初めてカネの雨を降らせた“レインメーカー”は「何回も東京ドームで棚橋さんに負けた。勝因は俺が新日本を上にやるんだという気持ちだと思います」と言って、喜びをかみしめた。
中盤までは苦しんだ。棚橋にドラゴンスクリューで右膝を執ように攻められた。それでも棚橋の必殺技ハイフライフロー(ダイビング・ボディープレス)を繰り出せば、棚橋もオカダの必殺技レインメーカー(短距離ラリアット)で応戦。どちらに転ぶか分からない激しい戦いに2万5000人の観衆は沸いた。
流れを引き寄せたのはオカダの華麗で豪快な一撃だった。ハイフライフローを舞う棚橋に、ドロップキックを浴びせた。空中で相手の得意技を破壊。1メートル91の長身で抜群の身体能力を誇るオカダにしかできない大技で、棚橋に心身ともにダメージを与えると、最後はレインメーカー3連発で棚橋の息の根を止めた。
「やっと東京ドームで勝てて、いい思い出ができた。帰りに花道から見る景色は凄く良かった」
昨年は挑戦者として、棚橋に敗れ、花道で涙を流した。その悔しさをバネに、7月にAJスタイルズからIWGPヘビー級のベルトを奪回。11月には天龍源一郎の引退試合の相手を務めて勝利した。2年ぶり3度目のプロレス大賞MVPを受賞し、年間最高試合も獲得。その勢いは年が明けてさらに増している。棚橋との対戦成績は4勝1分け4敗の五分とした。
帰る間際、ファンにこう言い残した。「16年も俺から目をそらすなよ」。オカダの黄金時代の到来だ。
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