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快挙から一夜、井岡「統一戦できたら面白い」最強王者視野

[ 2015年4月24日 05:30 ]

3つのベルトを前に叔父の弘樹氏(左)父・一法会長(右)と会見する井岡一翔

 目指すはキング・オブ・キングスや!悲願の3階級制覇を達成したWBA世界フライ級王者の井岡一翔(26=井岡)が激闘から一夜明けた23日、大阪市内のジムであらためて喜びを語った。将来の目標の一つに他団体王者との統一戦を掲げた。王座返り咲きで、IBF王者アムナトへのリベンジをはじめ、血湧き肉躍るプランを描ける。

 黒のランボルギーニでジムへ現れた一翔の顔はきれいなものだ。多少の擦り傷こそあるものの、目立つ腫れはない。「ダメージは少ない。(勝利後のハイタッチで)右手首が痛い」。試合後は友人、知人から祝福の嵐だった。LINE(無料通信アプリ)だけでも200件超え。「まだ全部、確認できてません」と悲鳴をあげる。

 「崖っぷち、正念場」と自らを追い込んで挑んだ大一番で「井岡家」悲願の3階級制覇を達成。重圧から解放され「何も考えずに眠れる。人生でこの時だけ」とリラックスできる時間を楽しむ。

 つかの間の休息で英気を養えば、新たな“井岡伝説”をつくる戦いが始まる。当面は獲得した王座の防衛戦で次戦は9月の見込み。「チャンピオンでいれば次も世界戦ができる。幸せなこと。どんな試合でも結果を出せるように頑張りたい」。王座返り咲きを果たして今後の展望が開けた。その一つが他団体王者との統一戦だ。

 「将来的には、やりたい。この階級には強いチャンピオンが多い。統一戦ができたら面白い。自分自身も面白くなる」

 高いモチベーションを保ち、進化を続けるためには“刺激”が必要。特効薬は強敵の存在だ。100年超の歴史を持つ伝統のフライ級には現在、ローマン・ゴンサレスをはじめ、猛者そろいで活況を呈している。“キング・オブ・キングス”を決める王者同士の壮絶ファイトが実現すれば、世間の大注目を浴びる。

 そして前王者フアンカルロス・レベコ(31=アルゼンチン)が再戦要求してくれば、陣営は応じる構え。父の一法会長は「リターンマッチをやったらいい」と迎撃に前向き。そして昨年5月にプロ初黒星をつけられたアムナトへのリベンジにも「本人(一翔)の意志を尊重したい」と視野に入れる。胸躍るプランが目白押しだ。

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2015年4月24日のニュース