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佐藤 練乳ダイエット “甘~く”ヨダレ吐き出しリミット到達

[ 2012年12月30日 06:00 ]

予備検診を受ける佐藤(後方は赤穂)

プロボクシング WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦 佐藤洋太―赤穂亮

(12月31日 東京・大田区総合体育館)
 トリプル世界戦の予備検診が29日、都内で行われ、6選手全員が異常なしと診断された。2度目の防衛戦に臨む王者・佐藤洋太は7月の初防衛戦から首回りで1・5センチ、胸囲で2・5センチ成長。この日の朝には、練乳入りバナナジュースでうがいをする珍減量作戦でつばを吐き出し、体重を300グラム落としてリミット(52・1キロ)に到達。宿敵・赤穂亮との対戦を目前に万全の態勢を整えた。

 こてこてのギャグですが、佐藤だけに甘党なんです。10月の世界戦発表以降、赤穂と舌戦を繰り広げてきたというのに、佐藤は挑戦者と約2カ月ぶりの対面を果たしても、妙に落ち着き払っていた。大一番を前に「約30戦目にして体重を落とす画期的な方法を発見したっす」とドヤ顔を見せた。

 前日までは、リミットより300グラム重かった。しかし、この日の朝に奇跡が起きた。浩子夫人(27)と長男・洋人(ひろと)くん(6)が用意した練乳入りのバナナジュースを口にすると、不思議な味覚が口内に広がった。甘~い匂いと唾液が王者の口から漏れ、がむしゃらに激甘のジュースを口に含んだ。長男とテレビを見ながら約1時間。練乳ジュースでうがいをし続け、つばを吐き出すと、リミットに到達した。

 羽生信義コミッションドクターによると、体内で循環する量も含めて人間は一日約2リットルのつばを出すが、味覚を刺激することでよりつばが出やすくなるという。7月の初防衛戦前はキムチで味覚を刺激し、つばを吐き出していたが、予想外の成果に「甘いとヨダレが凄い出るんですよ」とご満悦だ。

 懸案だった体重も落ちたことで相乗効果も生まれた。減量を終えると、早速サンドイッチと290グラムのリンゴゼリーとオロナミンCで回復。以前は長い期間を費やして体重を落としていたが、今回は食事を取り続け急激に体重を落とすことに成功した。「いまの気持ちは凄く穏やかだよ」。赤穂以上に恐れていた地獄の減量を制したことで、V2戦への死角はもう見当たらない。

 ≪珍減量アラカルト≫

 ☆1.8キロ 07年10月の内藤大助戦に臨んだ亀田大毅は、なかなか体重が落ちず、計量前日に一日中ガムをかみ続けて1.8キロ分のつばを吐き出した。最後は舌にティッシュペーパーが張り付かないほど乾ききっていたとか。

 ☆オロナミンC 元WBA世界フライ級王者・坂田健史氏はトレーナーの「発汗作用があるから飲め」という助言により、世界戦前の練習後は必ずオロナミンCを飲んでいた。

 ☆丸刈り 11年4月、粟生隆寛の初防衛戦で来日したウンベルト・グチェレス(メキシコ)は計量で500グラムオーバーしてサウナにも行ったが、体重が落ちずに頭を丸刈りにしてパス。試合はKO負け。

 ☆漫画の世界では 人気漫画「あしたのジョー」では主人公の矢吹丈が金竜飛との一戦でリミットオーバーして病院で200グラムの血を抜いて計量パスした。

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